戸建住宅の工事現場のプロセス:外壁の防水工事と防水シート〜軒とパラペット・異質の材料が接合する部分〜|豊島の家12・東京の建築設計から

前回は「戸建住宅の工事現場のプロセス:外壁下地工事〜具現化する「設計イメージ」・「自分だけの空」と自然の光と風〜」の話でした。

目次

外壁の防水工事と防水シート

豊島の家:外壁下地工事(新建築紀行)

外壁に全面的に構造用合板を貼ったら、防水シートの設置です。

茨城の家の時と同様に、透湿防水シートを丁寧に貼ってゆきます。(上記リンク)

この施工が、非常に大事です。

文字通り「透湿」で「湿気は通す」が、「防水」するシートです。

様々な構造形式がありますが、防水は非常に大事です。

中でも、水分によって腐食する可能性がある木造建築では、防水は工事の根幹です。

豊島の家:外壁下地工事(新建築紀行)

隣り合うシートには、十分な「重なり代」をとって丁寧に施工します。

そして、メーカーの基準に沿ったピッチで、留めてゆきます。

軒とパラペット:異質の材料が接合する部分

豊島の家:外壁下地工事(新建築紀行)

豊島の家では、テラスが突き出して、軒がある建築です。

軒と外壁の切望部分は、水が集まりやすいです。

そこで、より丁寧に、慎重に防水工事をする必要があります。

この工務店の現場監督は、非常に経験が豊富で丁寧な工事をしてくれます。

その力量と姿勢が、丁寧な施工に表れています。

豊島の家:外壁下地工事(新建築紀行)

豊島の家の屋根は、「平らな陸屋根」です。

平らに見えるのは外観で、実は「パラペット」と呼ばれる立ち上がりをつけています。

豊島の家:模型(新建築紀行)

そして、その内部の屋根には緩い勾配があり、雨水を流すような構造になっています。

パラペットの部分には、金属の笠木をつけて、納めます。

Yoshitaka Uchino

パラペットの立ち上がりによって、
箱型の外観となります。

この笠木と防水の取り合いも、非常に大事な部分です。

新建築紀行
豊島の家:CG(新建築紀行)

「箱型」のイメージに、出来るだけ近づけるために、ディテール含めて念入りに検討しました。

笠木には水切りがついていますが、金属と木の異質の材料が接合する部分です。

テラスの防水は、茨城の家と同様にFRP防水です。(上記リンク)

そういう部分の工事は、特に配慮が必要です。

次回は、胴縁を設置する工事です。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

新建築紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次