木造戸建住宅の工事の流れ〜「切り取られる空」と「自分だけの空」・木造建築と通気層・呼吸する木材・外壁下地の胴縁〜|茨城の家17・東京の建築設計

前回は「木造戸建住宅の工事の流れ〜生まれる「内部空間の素形」・デザインコンセプトと自然の光・防水工事からサッシュ工事へ〜」の話でした。

目次

木造建築と通気層:呼吸する木材

茨城の家:透湿防水シート貼工事(新建築紀行)

今回は、サッシュ設置が完了し、外壁を貼ってゆく下地工事です。

今回は、全ての面に構造用合板を貼って、耐震性を高めています。

構造用合板を貼った上に、透湿防水シートを貼る工事を実施しました。

木造建築の場合は、湿気で内部の木材が痛まないように「通気層」を設置します。

通気を取るために外壁下地(構造用合板)に縦か横に木材を貼ってゆき、木材同士の隙間を空気が流れる仕組みです。

下地材を縦に貼る場合「縦胴縁」、横に貼る場合「横胴縁」と言います。

Yoshitaka Uchino

茨城の家は、縦胴縁を設置して、
通気層を確保します。

茨城の家:外壁下地工事(新建築紀行)

外壁の前面に、胴縁:細長い木材を貼ってゆきます。

外壁下地の胴縁

茨城の家:外観(新建築紀行)

この縦胴縁の上にパネルを貼って、その後に白の吹き付け塗装をしてゆきます。

Mana Muraki

木材のピッチは、
外壁の仕上げの材料によります。

茨城の家:外壁下地工事(新建築紀行)

テラスは全面ガラス張りとなるため、外壁となる部分は小さくなります。

サッシュ上部の壁面の高さは小さいため、「縦胴縁による通気」の効果は少ないです。

そのため、「通気のため」に縦胴縁を張るというよりも、

Yoshitaka Uchino

外壁材の下地材として、
しっかり施工してゆくイメージです。

茨城の家:パースペクティブ(新建築紀行)

この建築で最も大事な「貫通するテラスの外部ヴォイド」が、きれいに施工されるように、

Yoshitaka Uchino

外壁の下地は、
入念に施工していただきました。

満遍なく通気が取れるように、丁寧に施工を進めてゆきます。

「切り取られる空」と「自分だけの空」

茨城の家:外壁下地工事(新建築紀行)

外壁材を設置する前にテラスから空を見上げてみると、空を切り取るコンセプトが明快に分かります。

Yoshitaka Uchino

そうそう、
このイメージ・・・

Yoshitaka Uchino

心待ちにしていた
イメージが眼前に現れ、嬉しい気持ちです。

この日は雲ひとつない晴天で、とても気持ち良いです。

茨城の家:配管工事(新建築紀行)

外壁下地工事と並行して、内部では配管工事が進んでゆきます。

次回は、配管工事です。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

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