前回は「戸建住宅の工事現場のプロセス:フラットルーフの防水〜全面をFRPでコーティングするFRP防水・FRP防水の積層する皮膜〜」の話でした。
筋交と金物
今回は、筋交と金物を入れてゆく工事です。
前回、屋根の防水工事をしましたが、工事中はしばらく養生しておきます。
上棟の際に組み上がった柱・梁に筋交と金物を入れてゆきます。
まずは構造設計図書に従って、筋交を入れてゆきます。
そして、柱と筋交の交差する端部に金物を設置してゆきます。
金物も構造設計図書で詳細に設計されているので、位置・種類は様々です。
構造設計図書に従って、しっかりと着実に設置して頂きました。
金物は2mm程度のスチールで、錆防止で合金メッキ処理がされています。
いかにも
頑丈な感じです。
金物にも、いくつか種類があります。
羽子板ボルトと呼ばれる金物で、
柱と梁をしっかりとつなげます。
柔構造の木造軸組構法:剛構造とは異なる「しなやかな」構造
建築の構造には大きく分けて、柔構造と剛構造があります。
柔構造は、文字通り
柔らかくしなやかな構造です。
日本古来の木造軸組は、本来こちらの構造となります。
地震などの揺れや風圧などの外力に対しては、木材特有の「しなり」でエネルギーを分散させます。
少し揺れながら、建物の構造には影響しないような考え方です。
木造建築の強さに関する話を、上記リンクでご紹介しています。
阪神淡路大震災・東日本大震災等の震災を経て、木造の構造もどんどん強化されました。
そして、現在の建築基準法の構造に合わせるには、非常に多くの金物を使います。
練馬の家のリノベーション(上記リンク)でも、多くの金物で既存構造を補強しました。
金物のため、多くの木造建築は「柔構造と剛構造の間」のような構造になっています。
私たちが設計する際は、耐震性能取得に関わらず、基準よりも大きく上げた基準で構造設計しています。
万が一大地震が来ても
「絶対に大丈夫!」な構造です。
次回は、金物工事の続きです。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。