前回は「練馬の家 8〜戸建住宅リノベーション・工事中に進化するコンセプト・デザインコンセプトと構造設計〜」の話でした。
自然の光をすくい取る

前回から、一週間経過しました。
デザインの最重要ポイントの「新設の梁を増設」と筋交による補強が完了しています。

自然の光を
すくとりたい!
と、いつも考えています。
新築ならばサッシュのデザイン等、様々工夫できます。



リノベーションでは、
大きな制約があります。
サッシュを交換・新設しますが、これらはリノベーションにおいて大きなコストがかかります。
デザインとコストを、慎重に考えます。


戸建住宅のリノベーションを考えていらっしゃる方は、



ぜひサッシュの一部変更・新設を、
考えてみてください。
マンションの住戸のリノベーションでは、サッシュや玄関ドアは「共用部」となり、設計・工事の対象になりません。
対して、「全てが工事対象になりうる」個人邸。
部分的にサッシュ・窓を変更することは、「新たな空間に生まれ変わる」ために大きなポイントになります。
アウトドアリビングと大きな窓
練馬の家では「アウトドアリビング」のテラスとリビングの間に、既存のサッシュよりも大型のサッシュを入れました。
そして、リビングとアウトドアリビングのテラスの空間を繋げました。


シンプルな箱の練馬の家のリビングの空間に、



美しい自然の光を、すくいとって、
室内の空間にとりこみたい。
と考えました。
スリット上のサッシュ・窓


そして、スリット状のサッシュをいれました。
スリット状の窓からは、切り取られた光が注ぎ込み空間を彩ります。
大きな地震の際に、地震エネルギーを少し逃して、合理的な耐震性能を持たせるために、箱の角に隙間を設けています。
小さなサッシュなので外壁の工事も少なく面積ですみますので、



細長いサッシュの新設は、
コスト面でも合理的です。
美しい自然の光を上手く取り込むと同時に、耐震性アップになります。


次回は、内装工事の話です。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。