前回は「練馬の家 7〜リノベーションの断熱計画〜」の話でした。
前回までで、耐震補強や断熱性向上の工事が完了しました。
いよいよデザインコンセプトの重要な部分の工事です。
梁を「テーマにしたデザイン」がコンセプトです。
箱型のシンプルなリビングに、ランダムに架かる梁に、さらに梁を追加します。

「均等に並ぶ梁をデザイン化」するコンセプトです。
多くの梁によって、耐震補強も兼ねるイメージです。


濃い色の梁は既存の梁、薄い色の梁は新設の梁です。
かなりピッチが細かいので、大きな模型を作って、梁のピッチや大きさなどを設計時に検討しました。


木造建築は、耐震要素として筋交や構造用合板などの面材となります。
構造設計は、構造ソフトによる厳密な構造計算と、建築基準法による「簡易な構造計算」があります。
「簡易な構造計算」は、木造建築の面としての強さを評価します。



梁を増やしても、耐震性アップの評価には
ならないのです。



これだけ梁が沢山あると、
とても構造的に強くなったと思います。
このアクソノメトリックをみると、檻のように梁で固めて頑強な感じが分かります。


この梁の設置工事が終わると全体像が見えてきました。
コンセプトを現場で確認し、細かな納まり等含め、進化させます。いよいよ工事は佳境に入ります。
次回は、自然光の話です。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。