練馬の家 1〜リノベーション事始め〜|東京の建築設計

日々、集合住宅・個人邸・幼稚園などを設計・監理しています。

新建築紀行では、実際の現場や設計に関わる話を書いてゆきます。

最初は最近増えてきた、個人邸のリノベーションのお話です。

リノベーションは建築を再生させるという意味では、とてもやりがいがあります。

リノベーションの設計は、新築の設計よりも大変なことが多いです。

解体工事 1

設計する際に、今ある既存の建物をよく調査して、それを図面に復元する必要があります。

そのため、新築にあるような法律的な申請がなくても、業務の手間と時間が結構かかります。

そして、工事コストが、意外と高くかかることがあります。

丁寧に「内部や外部の一部を壊して、新たに作り、補修して・・・」に大工さんの手間が意外にかかるからです。

新築と大して変わらない金額がかかったり、場合によっては新築以上のコストとなります。

解体工事 2

最近は色々とわかってきたことが多いので、デザイン・コスト管理も大分上手くなりました。

コスト管理は、新築よりも難しい面が
あります。

「解体してみてびっくり」ということも、リノベーションではよくあって、結構大変です。

古い木造住宅だと、図面がない場合もあります。

その場合、図面を復元するだけでも、結構な作業になることもあります。

図面があっても、工事中に

柱・梁の位置や大きさが、
図面と全然違う。

ということも、よくあります。

昔の建築中の写真、特に上棟の時の写真があると非常に役立ちます。

木造住宅の場合、「柱がどこにあるか、どのくらいの大きさの梁がどこにあるか」がとても重要です。

↓のような写真があると、とてもよく分かります。

新築時上棟 1

柱は現地調査で大体わかりますが、梁は天井裏をみても、よく分からないことが多いです。

住まいのリノベーションをお考えの場合、昔の図面と工事の時の写真を探してみてください。

↓のような部分的な軸組(柱・梁の構成)写真でも、貴重な設計の手掛かりになります。

新築時上棟 2

次回は、解体工事の話です。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

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