坪単価の話〜木造戸建新築・建築費・工事費〜|東京の建築設計から

前回は「工事・建築費の話〜設計監理費と材料費・人件費〜」でした。

目次

坪単価とは?

新建築紀行
豊島の家:リビングとテラス(新建築紀行)

今回は、坪単価の話です。

設計のご相談の際、

工事費用は、
坪いくらくらいですか?

という、ご質問を頂くことがあります。

工事費は、下記の建物の種類・構造で大きく変わります。

建築費・工事費

・建物の種類:戸建・幼稚園等施設・オフィス・集合住宅等・・・

・建物の構造:木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造

今回は、木造新築の戸建住宅を例に考えてみましょう。

豊島の家

建築家の考え方によりますが、私たちが設計する新築木造戸建は大体坪単価80〜95万円程度(税別)です。

この単価は、建設する地域にもよります。

この費用は、建物本体に関して基本的な設備機器等を含めており、「住むことができる」状況です。

カーテン等の付属品・外構は、別途です。

吹き抜けの面積と坪単価

豊島の家

豊島の家は大きな吹き抜けがあります。

吹き抜けがある時は、「吹き抜けの面積を、どう考えるか」は
様々な考え方があります。

吹き抜けは床がありませんが、壁と天井があり、内部に足場を設置する必要があります。

吹き抜けがある場合は、吹き抜けの面積の半分程度を
面積に加算すると良さそうですね。

豊島の家

豊島の家は延床面積が45坪ほどで、吹き抜けは5坪ほどですから、

工事費を算出する延床面積=45+5/2=約48坪

と私たちは考えます。

この面積が、大体の概算金額を
考える際、大事です。

仕様・材料と坪単価

豊島の家:玄関から見る

総工事費・コストや坪単価は、大きくは設計・デザインの内容によります。

設計・デザインによる影響は「デザイン次第」となります。

工事費・坪単価は、デザインの影響が
最も大きいですが・・・

仕様(設備機器等の種類)・材料も、
コストに大きな影響を与えます。

豊島の家では、桧無垢フローリングを床材に選びました。

一般的なフローリングは「複合フローリング」で合板にシートを貼った床材です。

合板に1~2mm程度の無垢材を表面に貼って「半無垢材」のような床材もあります。

豊島の家:リビング

豊島の家ではリビングだけでなく、個室や廊下・洗面・トイレに至るまで、全てを桧無垢フローリングで統一しました。

高価な桧無垢材ですが、手頃な価格の高品質な
桧の無垢フローリングを使用しています。

豊島の家:脱衣室 2

桧無垢フローリングは複合フローリングより高価です。

無垢材ならではの、
優しい肌触りがあります。

木本来の温かみがあり、冬も「暖かい」と建主に大好評です。

材質・メーカーにもよりますが、一般的に複合フローリングと比較すると桧無垢フローリングは2倍以上の価格となります。

私たちは、
「価格以上の良さがある」と考えます。

「良いものは価格も高い」ことが多いですが、その中でも「適切なコストで良いもの」を選びます。

デザイン・設計と同時に、仕様・材料による建築費・工事費の影響を考えながら、設計します。

「坪単価」は一概には決めにくいことが多いですが、「一つの目安になる」のは事実です。

そこで、私たちも、

この設計で、この仕様・材料ならば、
大体「坪〜万円」と考えます。

そして、しっかりと
建主のご予算に合わせた設計を作り上げます。

弊社のサイトでは、大体の設計監理費・工事費用がシュミレーションできるシステムがございます。

ご要望や地域差によりますので、参考程度にして頂ければと思いますが、目安が分かりますのでぜひご活用ください。

新建築紀行

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