前回は「九州の新築オフィスビル計画 1〜依頼とイメージ〜」の話でした。

こんにちは。
打放しのコンクリートの大きな壁が際立つデザインを考えました。

十字路の角地に建つオフィスビルなので、
街・都市との関係性も大事です。
“Urban Wall”というコンセプトで、街からの印象が際立つように考えました。
この壁は外壁側だけではなく、室内からも印象的な壁となるデザインを検討しています。





壁の両サイドに
スリット窓を入れよう。



室内側に光が
差し込むイメージにしよう。



いいですね。



美しい自然光で、
内部からも壁の存在感が際立ちますね。
打放し壁の両側に、細長い窓をつくり、そこから光が差し込み壁を照らす、というデザイン案です。


また、このコンクリート打ち放しの壁を斜めにしている事にも意味があります。
この壁自体に、壁柱のような構造要素があります。
一般的な真四角の柱ではなく、「長方形の細長い柱」と構造的に考えます。
コンクリート打ち放し壁を斜めにすることで、縦軸横軸ともに支える力を発揮します。
デザイン性を高めるといだけではなく、合理的な考えに基づいて設計しています。
さらに、設備設計も重視しました。
室外機を設置するバルコニー(サービスバルコニー)などは目立たない位置へまとめています。
エアコンの室外機を置く位置
ってそんなに重要なの?
と思う方もいらっしゃると思います。
そのような点にもケアすることで、よりデザイン性も高まります。
なるべく人目につかなく、メンテナンスのし易い場所を検討したり、



ルーバーなどで覆っておしゃれに
隠すといった方法など、様々です。
それぞれのプロジェクトによって、それぞれの工夫が出来ます。
そういう事にまで、
こだわっているとは知らなかった・・・
後で、こんなおしゃれな方法が
あったんだって知ることもあります。
と思われる方のためにも、私たちは自信をもって納得いただける設計案をご提示しています。
いいですね。
この案で
設計を進めてください。
建主から了解を頂き、オフィスビルの設計案が概ね決定しました。
構造事務所と共に構造設計の詳細を検討し、施工費の見積に向けて詳細設計・実施設計を進めてゆきます。