前回は「コンセプト模型〜コンセプトを明快な形に・リアルな模型とCG・顕在化したコンセプトから「見えてくる」こと〜」でした。
建築設計におけるアイデアとコンセプト
今回は、建築設計におけるアイデア・コンセプトの話です。
建築をデザイン・設計する際には、最初にアイデアやコンセプトを考えます。
最初のアイデアを、
最も大事にしています。
そのアイデア・コンセプト作りと並行して、法規、敷地・建物の現状を考慮します。
その上で、アイデアを
イメージに発展させて行きます。
経済性の追求が大きい集合住宅などのプロジェクトでは、少し異なります。
「法規による最大の床面積の確保」が望まれるため、「出来るだけ多くのボリューム確保」を優先します。
そのプロセスで、「最大のボリューム」とデザイン・コンセプトを両立させることを考えます。
揺らめく自然と建築
自然の光や風を、建築に取り込むことを考えていています。
時刻や季節によって変化する「揺らめく自然」を、デザインに活かしたいと考えています。
練馬の家では、様々な光をすくい取りたいと考えてました。
木造戸建住宅リノベーションの練馬の家では、基本となる空間の骨格はすでに決まっています。
そこで、新たにつくったスリット窓を作って、空間に変化を与えました。
スリット窓からは、絞った鋭い自然光が差し込みます。
様々な光をすくいとる
空間の中で光を顕在化させ、日常生活でみている自然の光とは異なる光をすくい取ります。
光の美しさを感じられ、
光によって空間を異化したいと思います。
練馬の家では、南に面するテラスから溢れんばかりの自然の光が差し込みます。
それらの光とは違う、刻々変化する美しい光を空間に取り込みたいと考えました。
四季折々変化する光が、空間を満たします。
その自然の光は、季節や時間によって光の強さや色が変化します。
スリットからの自然の光と梁状の間接照明が対峙します。
いわば、自然の光と人工の光が出会って対話するイメージです。
様々な光との出会いが、
空間を彩ります。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。
次回は上記リンクです。