前回は「豊島の家 23〜戸建住宅の工事の流れ・完成へ・外構工事・都市に開かれた建築〜」の話でした。
鉄筋コンクリート造のマンション・集合住宅の工事
今回は、RC新築の集合住宅の工事現場の話です。
木造と鉄筋コンクリート造は、
その作り方が根本的に異なります。
そして、工法によって建設会社が「工事請負をするかどうか」も異なります。
設計コンセプト・イメージを固めて、建主と打ち合わせを進めてきました。
今回は、大きな公園を目の前にする、非常に自然豊かな恵まれた計画地です。
石神井公園の集合住宅も、石神井公園に隣接する素晴らしい計画地でした。
このような素晴らしい計画地に、建築を設計することは大変励みになります。
公園の自然をいつも楽しめる
建築にしたい・・・
「自然が感じられる空間」を考えて、設計しました。
建築工事の縄張り
多くの場合、建設会社は「木造、あるいは鉄筋コンクリート造のどちらか」をメインで請け負います。
木造の個人邸を請け負う建設会社の多くは、鉄筋コンクリート造の個人邸・集合住宅の工事請負をしない傾向があります。
豊島の家の工事を請け負っていただいた施工会社は、木造建築メインで鉄筋コンクリート造の建築は行いません。
「木造建築中心」であり「木造に関しては他社の追随を許さない」姿勢です。
そして、木造建築に関しては、非常にレベルが高い施工を行います。
一方、鉄筋コンクリート造の集合住宅・幼稚園などを手がけているゼネコンは、木造の個人邸などは請け負いません。
以前、茨城の家で縄張りの話をしました。(上記リンク)
この「縄張り」と同じような感じで、建設会社にもカラーがあって「工事を請け負う対象」がハッキリとしています。
工事の請負にも
縄張りがあるんですね。
地鎮祭
この「建設業者の縄張り」は設計の仕事を始めた頃には、新鮮に感じたことでした。
この鉄筋コンクリート造の集合住宅は、「地上4階・地下1階の5層の建築」です。
今まで、様々な鉄筋コンクリート造の建物を設計・監理しましたが、地下空間のある建築は初めてです。
地下空間は漏水や湿気などの対策を綿密に考えなければならず、地上とは全く違う配慮をする必要があります。
そのため、躯体工事の検討を施工前から、施工会社の担当者と綿密に行う必要があります。
地下のない建物に比べ、
地下の掘削が大きなポイントになります。
次回は、地業工事の話です。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。