建築の竣工へ:完了検査と設計チェック〜建主の確認と引き渡し・外構工事・都市に開かれた建築〜|豊島の家23・東京の建築設計

前回は「戸建住宅の工事現場のプロセス:サンプルで見え方とイメージをチェック〜ホワイトのイメージ・「柔らかな自然光」を受ける壁と天井〜」の話でした。

目次

建築の竣工へ

豊島の家:内装仕上(新建築紀行)

内装の塗装工事も完了し、いよいよ完成に近づいてきました。

内部の大きな吹き抜けには、内装塗装のための足場が組まれたままですが、これからガラスにフィルムを貼ります。

計画地が商店街に面するため、建主とも相談して大きなガラス面には防犯フィルムを貼ることにしました。

ペアガラスなので簡単には割ることはできませんが、安全面の配慮も大事です。

豊島の家:内装仕上(新建築紀行)

ほとんど完成なので、引き渡し前の確認も含めて、建主にもお越しいただきました。

依頼者

出来てきましたね。
嬉しいです。

建主も喜んでくれて、私たち設計者も工務店の関係者も嬉しいです。

依頼者

キッチンも
とってもオシャレで使いやすそう!

設計時から工事中に至るまで、キッチンは建主と色々と打ち合わせしました。

世界で一つだけのこだわりのキッチンです。(上記リンク)

引き出しや開き戸の大きさなど、細部に至るまで、建主の思い描いたイメージを大事にして作りました。

Yoshitaka Uchino

発注前には、施工図を作成して、
工務店と打合せしました。

Yoshitaka Uchino

施工図をもとに、建主にも
色々と細部まで検討いただいた甲斐があります。

外構工事:都市に開かれた建築

豊島の家:内装仕上(新建築紀行)

準耐火建築による、分厚い段板の階段も綺麗にできて、嬉しいです。

Yoshitaka Uchino

分厚い部材なので、跳ね出しを少し
大きくしたけど、上手くできた!

これだけ分厚い木材の段板の階段を設計したのは、初めての経験です。

厚さ60mmの大迫力の集成材の階段です。

豊島の家:外構工事(新建築紀行)

外構工事も完成に近づきました。

基本的に、住宅は「塀などでは囲わない方が良い」と考えています。

建主の強いご要望がない限り、住宅と前面道路の間には塀などの境界を設けません。

個人邸もまた都市を構成する一部であり、都市に開かれた建築の方が望ましいと考えます。

Yoshitaka Uchino

開かれた建築で、
街や都市とつながります。

熊本の家:外観(新建築紀行)

小さな子どもがいるご家庭の場合は、庭と前面道路の間に、境界を設置することが多いです。

小さな子どもが、3名いらっしゃる熊本の家。

熊本の家では、庭と前面道路の間にコンクリート打放しの壁を立てました。

小さな子どもは、予想外の行動をするので、ダァーッと道路の方へ走ってゆかないような配慮です。

Yoshitaka Uchino

子どもには
配慮が必要ですね。

豊島の家では、前面道路と玄関の間には玉砂利を敷いて、道路と敷地内の境界を暗示するデザインにしました。

完了検査と設計チェック:建主の確認と引き渡し

豊島の家:造作キッチン(新建築紀行)

いよいよ完成です。

この後は、細かな仕上げの調整や、私たちが気になる部分の手直し工事をしました。

そして、建築基準法の完了検査を受け、建主にも最終チェックをして頂きます。

豊島の家:テラス(新建築紀行)

この建主によるチェックの際に、気になることがあればおっしゃって頂き、工務店に手直し工事を依頼します。

大抵の場合は、私たちが事前に入念にチェックしているので、建主から指摘を受けることはありません。

豊島の家:吹抜とテラス(新建築紀行)

ここで、豊島の家の工事は完成して、設計者としてもホッと一息です。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

次回は上記リンクです。

新建築紀行

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