前回は「練馬の家 7〜リノベーションの断熱計画〜」の話でした。
今回から「茨城の家」の工事の話をします。
この家は、僕の第一号作品で、拙い部分が多いものの、思い入れが強い作品です。
茨城県の沿岸部の地域に建築されました。
時代・地域性の違い・僕自身の経験差もあり、リノベーションの「練馬の家」 とは、少し違う視点から工事の話をします。
まずは、縄張りです。

「豊島の家」のように都内の建築の場合は、隣地境界線からの離隔距離が小さくなることが多いです。
そのため、配置には建築基準法の法規等を再確認しながら、厳密に行います。
地方の場合は敷地が大きく、法規制のゆとりが大きいため、都内等よりももう少しゆったりした感じです。

「大体このあたりだね」という感じで
配置が決まります。
そして、縄張りを行います。
縄張りは非常に重要ですので、「少しゆったりした感じ」でも建築の申請図面通りとなるように、工務店の方々に実施していただきます。
日本語で「ここは私の縄張りだ」と自己のエリアを主張することがありますが、語源はこの建築における配置決めの工事からきています。



その意味では、日常生活に馴染みがあります。
縄張り後、まずは耐圧盤の施工から始まりました。


配筋が完了すると、きちんと図面通りになっているかをチェックする配筋検査です。





ビシッと綺麗に配筋されていますね。
初めての検査でした。
こうして寸法をきちんと測りながら図面と整合性を確認するのは、大きな緊張感があったものです。
次回は、配筋工事の続きです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。