木造戸建住宅の工事の流れ〜縄張りと「縄張り」という言葉の意味・ベタ基礎と耐圧盤の施工・配筋検査〜|茨城の家1・東京の建築設計

前回は「戸建住宅リノベーション最終チェック〜完成へ向けて・建築設計者と施工会社・大事な建築会社の技量〜」の話でした。

目次

茨城の家:最初の作品

茨城の家:外観(新建築紀行)

今回から「茨城の家」の工事の話をします。

この家は「僕の第一号作品」で、拙い部分が多いものの思い入れが強い作品です。

茨城の家:アクソノメトリック(新建築紀行)

茨城県の沿岸部の地域に建築されました。

Yoshitaka Uchino

初めての現実に立つ建築設計で、
一生懸命考えました!

Yoshitaka Uchino

初めての建築確認申請図書を作成し、
最初は分からないことが多かったです。

時代・地域性の違い・僕自身の経験差もあり、少し違う視点から工事の話をします。

新築の「豊島の家」とも時代・地域性の違いが大きく現れ、リノベーションの「練馬の家」 とも大きく違います。

最初の実作だったため、他の作品に比べて写真の枚数も多いです。

そこで、数多くの現場写真をご紹介する予定です。

縄張りと「縄張り」という言葉の意味

茨城の家:縄張り(新建築紀行)

まずは、縄張りです。

「豊島の家」のように都内の建築の場合は、隣地境界線からの離隔距離が小さくなることが多いです。

そのため、配置には建築基準法の法規等を再確認しながら、厳密に行います。

茨城の家:模型(新建築紀行)

地方の場合は敷地が大きく、法規制のゆとりが大きいため、都内等よりももう少しゆったりした感じです。

現場監督

配置は
この辺りだね。

都内の場合は、ミリ単位で厳密に配置を当たりますが、地方の場合はミリ単位より尺単位です。

Yoshitaka Uchino

尺単位は大工さんたちが
使う単位で、やや大雑把です。

Yoshitaka Uchino

「大体このあたりだね」という感じで
配置が決まります。

そして、縄張りを行います。

茨城の家:縄張り(新建築紀行)

縄張りは非常に重要です。

「少し余裕を見る(逃げをとる)」こともある縄張り。

基本的には、申請図面通りとなるように、工務店の方々に実施していただきます。

日本人A

ここは、
私の縄張りだ!

「私の縄張り」と、自己のエリアを主張することがあります。

その語源は、この「建築における配置決めの工事」からきています。

Yoshitaka Uchino

その意味では、
日常生活に馴染みがあります。

ベタ基礎と耐圧盤の施工:配筋検査

茨城の家:耐圧盤の配筋工事(新建築紀行)

縄張り後、まずは耐圧盤の施工から始まりました。

配筋が完了すると、きちんと図面通りになっているかをチェックする配筋検査です。

配筋検査は、基礎立ち上がり部分まで配筋した後に行うことが通常です。

この時は、「初めての現場監理」だったこともあり、工務店の方が、

現場監督

配筋の寸法を
当たるから、見て欲しい。

せっかくなので、きちんと寸法を当たるために耐圧盤の配筋完了後にメジャーを当てていただきました。

「縦横200mmピッチ」で、綺麗に施工されているのが確認できました。

茨城の家:配筋検査(新建築紀行)
Yoshitaka Uchino

ビシッと綺麗に
配筋されています。

初めての配筋検査でした。

こうして寸法をきちんと測りながら図面と整合性を確認するのは、大きな緊張感があったものです。

次回は、配筋工事の続きです。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

新建築紀行

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