前回は「デザインとコストダウンのアイデア 6〜茨城の家の軸組 4〜」の話でした。

建築工事において、最もコストに影響する「構造体」を合理的に設計する話でした。
今回は、様々な造作工事の中でも、造作キッチンの合理的設計の話です。
私たちが設計する住宅では、キッチンや洗面化粧台は、既製品ではなく「造作・製作」します。
図面を作成して、建主のご希望にそった「世界で一つだけ」のキッチンを作成します。
特注で製作すると、
とても高いのではないかしら。
「特注」で製作すると「高くなる傾向」はあります。
そのため、コストを抑えるために、

出来るだけ合理的に、
シンプルに設計することを心がけています。
メーカーの既製品もまたグレードによって、ある程度の価格になるものもあります。
建主のご希望にもよりますが、コンロ・天板・水栓などが、大体同等のグレードで、同等の値段になるように設計します。


まずは、引き出しや開き戸などを、建主のご要望に合わせて配置します。
その際に、出来るだけ、引き出しなどの数を少なくして、「工程を減らす」ようにします。
キッチンの製作でも、工事全体でも、材料や仕様に目が行きがちですが、実は作成する人件費の影響は大きいです。


そのため、引き出しや開き戸の数が多くなると、コストが上がるのです。
そこで、出来るだけ使い勝手を考えながら、シンプルに、合理的に引き出しなどを配置します。


また、キッチンやカップボード製作する際は、製作する材料も大事なポイントです。
シナベニヤなど安価で、綺麗な材料をうまく使うことで、コストを低減します。
天板も大きなポイントですが、良い製品を手頃な価格で提供してくれるメーカーに協力してもらいます。
シンプルに、合理的に作成することで、自分だけのキッチンが出来上がってゆきます。