大事な建築のメンテナンス〜気になる工事金額と現地調査の手間・建築と自動車のメンテナンス・車検が「ある」自動車と「ない」建築〜|24建築のメンテナンス1・東京の建築設計

前回は「コストを抑える造作キッチンの作り方〜工程を減らしてシンプル化・空間のデザイン性を高める造作家具〜」の話でした。

目次

建築と自動車のメンテナンス:車検が「ある」自動車と「ない」建築

新建築紀行
蚕糸の森アパートメント:夜景(新建築紀行)

今回は「建築のメンテナンス」の話です。

建築の設計を開始し、建築をつくり始めて20年が経過しました。

一番最初の作品である茨城の家は「19歳」となり、様々なメンテナンスが必要になりました。

建築・建物は、時間とともに必ず劣化するので、

Yoshitaka Uchino

建築・建物のメンテナンスは
とても重要です。

特に、外壁や屋根など雨がかかる外部、あるいは給排水等の設備関係のメンテナンスが大事です。

新建築紀行
マツダ ロードスター(Wikipedia)

メンテナンスというと、すぐに思いつくのは「自動車のメンテナンス」です。

「車検制度」が確立している日本では、二年に一度必ず「自動車をメンテナンスする」必要があります。

自動車に乗る機会が多い方は、より多くのメンテナンスの機会があると思います。

車検のメンテナンスは義務であり、法律で定められていることです。

そして、車種や状況によりますが、相応の費用がかかります。

自動車所有者

法で定められたことだし、
生命が関わることだから・・・

自動車所有者

ある程度の費用が
二年に一度程度かかるのはやむ得ない・・・

このように、「車検や車のメンテナンス費用」は「当然のこと」と考える方が多いと思います。

自動車のメンテナンス・車検は、多くの場合、購入したディーラーかメーカー関連のお店になります。

そのため、車検やメンテナンスの際には、

自動車所有者

まずは、購入したディーラーAさんに
電話して・・・

自動車所有者

費用と整備時期を
相談しよう・・・

「相談相手」が決まっているので、比較的進めるのは簡単な場合が多いです。

ディーラーA

今回のメンテナンスの費用の関する
お見積りです。

まずは、ディーラーで状況を見ていただき、見積書を出して頂きます。

ディーラーA

こちらの項目は必須となりますが、
こちらの項目は推奨となります。

車検の場合は、法律上「必須」の項目と、運転してゆく上で「推奨」項目があります。

自動車所有者

全部やると費用が
高額だから・・・

自動車所有者

これの推奨項目は
やった方が良さそうだな・・・

自動車所有者

・・・・・

自動車所有者

今回は、
このメンテをお願いします。

ディーラーA

承知しました。
いつ頃の車検をご希望ですか?

このように「ディーラーとのやり取り」を経て、粛々と進んでゆきます。

大事な建築のメンテナンス:気になる工事金額と現地調査の手間

新建築紀行
茨城の家:夜景(新建築紀行)

比較的スムーズな自動車の車検やメンテナンスの実施に対して、建築は少し異なります。

「建築のメンテナンス」の費用・手続きに対しては、

住宅所有者

お家もメンテナンスが必要なのは
分かるけど・・・

住宅所有者

結構お金もかかるし、
誰に頼んだら良いのかしら・・・

多くの方が、このように感じていると思います。

Yoshitaka Uchino

建築・建物のメンテナンスは
設計者か建築会社に相談するのがベストです。

建築の場合は、「原則として、建築した工務店・建築会社」が望ましいです。

それは、工事内容をしっかり把握していて、細かな納まりなどを理解しているからです。

ただ、費用や工事会社の姿勢などにもよるので、他の会社でも良いです。

住宅所有者

もちろん、建ててくれた方が
良いけど、費用も気になる・・・

住宅所有者

最初から一社だけだと、
その費用で決まってしまうし・・・

住宅所有者

出来れば相見積もり
お願いしたいけど・・・

自動車のメンテナンス費用よりも、大きな費用がかかる建築のメンテナンスは悩ましい面があります。

自動車のメンテナンス費用は、自動車の現状をチェックしてもらって、見積書を出してもらいます。

同様に、建築のメンテナンスの見積もりには、「建築・建物の現状チェック」が重要です。

ところが、

住宅所有者

業者さんにうちに来てもらうと、
断りにくい気がする・・・

住宅所有者

見積もりを二、三社に出して
欲しいけど、いちいち来ていただくのも大変だし・・・

このように感じる方が多いのも実情だと考えます。

現地調査をする方も大変ですが、自動車と異なり「我が家」などに来ていただくのは、「建主側も大変」です。

このように、「依頼者・請負者双方にとって現地調査が手間」になるのが、一つの問題点です。

まず、建物の設計者と施工者が異なる場合は、設計者の連絡して状況を把握してもらうと良いでしょう。

そして、原則として建物を建築した施工会社にメンテナンスを依頼しますが、費用が気になる方は、

住宅所有者

設計した建築士さんの方で、
金額の確認などお願いできないかしら・・・

このように具体的に設計者に希望を伝えると良いでしょう。

Yoshitaka Uchino

多くの設計者は、工事会社とメンテナンス内容や
費用の協議をしてくれるでしょう。

建物・建築のメンテナンス

1.原則として、施工した工事会社・施工会社に相談・依頼

2.設計者と施工者が別の場合は、まずは設計者・建築士に相談

なかなか大変な建物のリノベーションは、10年ほど経過した時点で一度は考えた方が良いです。

ぜひ、一度、建築士か施工会社に相談してみてください。

次回は上記リンクです。

新建築紀行

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