設計とデザインの実務の流れとコンセプト〜最も大事な最初のイメージ・計画地を見て感じること・建主の要望とコンセプト〜|熊本の家のプロセス1・東京の建築設計

前回は「幼稚園リノベーション:設計とご提案②」の話でした。

目次

最も大事な最初のイメージ:計画地を見て感じること

熊本の家:計画地

今回は、熊本の家の設計プロセスの話です。

計画地は、熊本市内の落ち着いた住宅街でした。

南側に幅が広く、交通量がそれほど多くない道路がある非常に恵まれた敷地です。

熊本の家:計画地
Yoshitaka Uchino

これほど南に開けた計画地ならば、
自然の光は燦々と降り注ぐだろう・・・

設計に取り掛かった時は、建主の子どもたちは小学校に入学する前の未就学児です。

子ども

こんにちは!
初めまして!

子どもたちに会ってみると、とても活発な男の子たちで、

Yoshitaka Uchino

この子たちが楽しく過ごせる
空間を作ろう!

子どもたちが楽しめる空間づくりを考えました。

建主の要望とコンセプト

熊本の家:外観(新建築紀行)

建主のご要望はいくつかありましたが、大きなご要望は下記の3つでした。

ご要望

1.リビングは1階に配置、2階の子供部屋に至る階段へはリビングを通るように配置

2. 2階の子供部屋は全て南面するように配置

3.2台分のガレージ

1は、最近多く頂くご要望です。

子どもが小さな頃は良いのですが、思春期頃からリビングを通らずに自分の部屋に行ってしまうことがあります。

子ども

ただいま!

母親

お帰りなさい。
あら、すぐに自分の部屋に行ってしまうのね・・・

そうならないように、

子ども

ただいま!

母親

お帰りなさい。
今度の旅行はどこに行きたい?

子ども

ええとね・・・
やっぱり夏だから海がいいかな!

親子の接する機会を増やして、「親子のコミュニケーションを図ろう」という狙いです。

練馬の家で、リビング脇に階段を設置した話を、上記リンクでご紹介しています。

Yoshitaka Uchino

家族のコミュニケーションは
とても重要だと考えています。

建主からご要望いただかなくても、階段の配置に関しては、

Mana Muraki

設計の際はこちらから、
ご提案するようにしています。

最も大事な最初のイメージ

ダイアグラム(新建築紀行)

計画地は整形なので、設計しやすく自由度が高いです。

計画地に白い箱の家を置いて、その中に住まいを創り出そうと考えました。

住まいの空間には、様々な光と風を呼び込みたいと考えています。

Yoshitaka Uchino

2階の南面する子ども部屋と廊下に面して、
テラスがあると、広場のような空間になるだろう・・・

ダイアグラム(新建築紀行)

白い箱に、外部テラスが「ヴォイド」として貫入します。

Mana Muraki

外部ヴォイド=テラスが、
住まいの中心となるイメージですね。

Yoshitaka Uchino

設計は「最初のイメージ」が
最も大事です。

まずイメージをしっかりと固めて、あとはそれを発展させてゆきます。

熊本の家:コンセプト模型(新建築紀行)

案を発展させて行く際には、コンセプトやアイデアを最重視しています。

Yoshitaka Uchino

それらのコンセプトやアイデアを
ディスカッションやスケッチで進化させてゆきます。

そして、法規・コスト・ご要望などをもとに調整してゆくことになります。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。


新建築紀行

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