前回は「山の中の木のホテル:設計コンセプト①」の話でした。
山の中の木のホテル:設計コンセプト①|東京の建築設計
山のような屋根
建物の形が決まり、建物を支える構造を考えます。
今回は、木造軸組構造でデザインします。
他の構造でも仕上げに木材を使って、「自然な雰囲気」を作ることはできます。
今回は、木造ならではの均等グリッドによって「木の秩序」を生み出したいと考えました。
どの棟も等間隔で柱梁を配置して、統一感をつくり出します。
メインとなる棟のみ、構造から離して外壁をたてることとします。
主体構造から解放することで、窓の大きさを自由に大きく設けることが出来ます。
そして、木の柱と梁の構成がより明快になり、「山の中の木の柱・梁の森」に囲まれます。
主要な構造を決定したら、屋根を支える為の梁を検討します。
外観にも表れる、意匠としても美しい梁にしたいと考えました。
主要な梁よりも細い部材として、ピッチを細かく配列します。
そうすることで、繊細な和の優美さを表現しています。
この様な段階を経て、設計案が決まります。
設計は図面の2Dだけではなく、CGや模型などの3Dで検討することも大切です。
ここをこうデザインしたら、
どうなるんだろう?
あるいは、
これはどんな感じに、
みえるんだろう?
と考えながら、多角的な視野で検討してベストな案を生み出します。
このようにして今回は、「自然の中に佇む片流れの分棟が集合するホテル」というコンセプトになりました。
コンセプト模型〜コンセプトを明快な形に・リアルな模型とCG・顕在化したコンセプトから「見えてくる」…
設計コンセプトを表現するConcept Model
デザインは、最終的な形が大事ですが、私たちは「コンセプト」をとても重視しています。
私たちならではのコンセプトで、デザインを進めてゆきます。