前回は「山の中の木のホテル:設計プロセス③」の話でした。

こんにちは。
今回は、ホテルのデザインに関して、どのようにして設計を進めているのかご紹介します。

まず大事なことは、計画地が「とても緑豊かな場所」ということです。
そこで、自然を身近に感じる滞在を目指し、低層の建物で計画することとしました。
分棟型として敷地に配置し、外部空間も活かされるホテルとします。

ホテル利用者全員が使う受付やレストランなどをメイン棟として、中央に配置します。
その周辺に、客室棟を配置します。
メインの棟と客室棟を関係づける為に、屋根の形をデザインしました。

まっすぐの陸屋根ではなく、片流れ屋根のデザインとしました。

そして、
メインの棟に対して流れをつくります。
今回はメインの棟の形を決めてから、それに対して山・谷となるよう計画しています。


屋根の形で流れをつくることで、外部空間にも関係性が生まれてきます。



棟から伸びた勾配のある庇によって、
居室と外部につながりがでてきます。
そして棟と棟の間も、連続性のある空間がつくり出されます。
このようにして、まずは建物の配置とボリューム感を決めてゆきました。