前回は「コンセプト模型〜コンセプトを明快な形に・リアルな模型とCG・顕在化したコンセプトから「見えてくる」こと〜」の話でした。
模型を作りながら考える:本棚の家
設計する際には「新しいコンセプト・デザインの建築をつくりたい」と考えています。
そして、建主の要望や予算に応じて、新しい建築を生み出したいと思っております。
新たなイメージを思いついて、「よし、これを実現しよう!」と考えた時は、
「実際にどうなるか?」を、
頭の中でイメージします。
そして、イメージする際、CGよりも模型が大いに役立ちます。
模型をつくることは、「小さな建築」を
つくることと同じです。
模型のスケールは住宅の場合、だいたい1:30〜1:100程度です。
1:30の模型でも結構大きいので、イメージが湧いたり確認できます。
原寸大のモックアップをつくる
「もっと現実の大きさに近づけた模型を作りたい」と
思う時もあります。
その時はモックアップという「原寸大」の模型を作成します。
本棚の家は、柱状の木の本棚を造作でつくるのが大きなポイントでした。
本棚をサイズ等を詳細に設計図で検討しますが、
モックアップを作って
「実際どうなるのか」を確認しました。
原寸のモックアップは、
大迫力です。
実際の本棚の様子が、よく分かります。
こんな感じに
なるんですね。
図面を描いていた印象とは、
少し違う面があるね。
実際の建築空間を部分的に再現
本棚の家では、これらの本棚が並びますので「並べた状況」も再現してみました。
床から天井までの細長い本棚は、実際につくるとどうなるのでしょうか。
実際に
作ってみましょう。
実際に置いてみると、よく分かります。
やっぱり、つくってみると
結構大きいですね。
円弧状に本棚を並べてますが、一つ作ると大体のイメージが確認できます。
この「本棚の柱」が立ち並ぶ
雰囲気をイメージしよう。
モックアップを作るのは大変でしたが、設計を詰めてゆくのにとても役立ちました。
1/1のモックアップと、1/10の模型を両方見て、実際の建築空間がよりリアルにイメージできます。
空間のイメージとしては、質感などではCGが良い面も多数あります。
それでもやっぱり、模型の存在感は「CGでは表せない建築の奥行き」を表現できます。
モックアップ作って
良かったです。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。