前回は「木造戸建住宅の工事の流れ〜建物全体を断熱材で包むイメージ・断熱性能と施工性が高いロックウールの施工・電気配線工事と断熱材〜」の話でした。
内部壁面下地工事
満遍なく断熱材が貼られたら、内部の壁・天井の下地にプラスターボード・合板を施工します。
木造住宅では、柱・梁にプラスターボードを直に施工することもあります。
厚み7~9mm程度の合板を、横胴縁のように組んで下地を作ると、ガッチリします。
この横胴縁によって、地震などで柱・梁が揺れた時も、ずれが吸収されます。
その結果、表面に発生するひび割れなどが、少なくなります。
大工さんたちの
知恵ですね。
建築基準法と工法・仕様
豊島の家は「準耐火建築」でしたので、このように木材で下地を組むことが出来ませんでした。
準耐火建築等の建築基準法の法令がある場合は、その法令に従う「仕様と認定番号」が定められています。
強化石膏ボードを使用するなどの場合、「どのように施工する必要があるか」が認定ごとに厳密に定められています。
「設計者が自由に変更すること」は、
出来ないのです。
これらの仕様は、材料をつくるメーカーごとに仕様書があり、それに従う必要があります。
設計時に仕様書などを
丁寧にチェックして、設計に反映します。
膨らむ設計イメージ:石膏ボードの施工と内部空間の表出
下地を組み終わった部分から、石膏ボードを丁寧に貼ってゆきます。
仕上げ前の状況の中、ボードが貼られると「自然光を受けたらどのようになるのか」のイメージが確認できます。
この吹き抜けは「北側の柔らかな光を打ち砕いて、1階に光をもたらす」
イメージです。
こちらの吹抜は、南側の強い光を打ち砕いて、1階に光をもたらします。
2階の吹き抜け部分にボードが貼られ、打ち砕かれた光が1階に舞い降りてくるイメージが分かります。
この小さな吹き抜けを介して、
自然の光が柔らかく広がってゆきます。
建設会社の担当者の提案で、納戸は壁・天井を桐合板で仕上げました。
桐の「ほのかな匂い」が、
現場でも感じられます。
次回は、内部の仕上げ工事が進み、フローリングを貼り始めます。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。