前回は「茨城の家 22〜断熱工事〜」の話でした。
満遍なく断熱材が貼られたら、内部の壁・天井の下地にプラスターボード・合板を施工します。

木造住宅では、柱・梁にプラスターボードを直に施工することもあります。
厚み7~9mm程度の合板を、横胴縁のように組んで下地を作ると、ガッチリします。
この横胴縁によって、地震などで柱・梁が揺れた時も、ずれが吸収されて表面の仕上げ材の痛みが少なくなります。

大工さんたちの知恵ですね。
豊島の家は「準耐火建築」でしたので、このように木材で下地を組むことが出来ませんでした。
準耐火建築等の建築基準法の法令がある場合は、その法令に従う「仕様と認定番号」が定められています。
強化石膏ボードを使用するなどの場合「どのように施工しなければならないか」が認定ごとに厳密に定められています。



「設計者が自由に変更すること」は出来ないのです。
下地を組み終わった部分から石膏ボードを丁寧に貼ってゆきます。
仕上げ前ですが、ボードが貼られると「自然光を受けたらどのようになるのか」のイメージが確認できます。





この吹き抜けは「北側の柔らかな光を打ち砕いて、1階に光をもたらす」
イメージです。


こちらの吹き抜けは、南側の強い光を打ち砕いて、1階に光をもたらします。
2階の吹き抜け部分にボードが貼られ、打ち砕かれた光が1階に舞い降りてくるイメージが分かります。


建設会社の担当者の提案で、納戸は壁・天井を桐合板で仕上げました。



桐のほのかな匂いが、
現場でも感じられますね。
次回は、内部の仕上げ工事が進み、フローリングを貼り始めます。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。