前回は「木造戸建住宅の工事の流れ〜分電盤の配置と電気配線工事・人体の中の血管のような配管と配線・複雑な電気配線工事〜」の話でした。
電気配線工事と断熱材

電気配線工事は、外壁側の配線を優先して行います。
外壁には断熱材を設置しますが、内壁には原則的に断熱材を設置しません。
断熱材には遮音性能があるため、水回りの周囲に「遮音のために」断熱材を施工することがあります。

そのため、外壁は断熱材を設置する前に配線を行う必要があります。
配線工事がひと段落したので、いよいよ断熱材を設置します。
断熱性能と施工性が高いロックウールの施工

木造戸建住宅では、一般的にグラスウールを使用することも多いです。
弊社では、ロックウールを使うことが多いです。
グラスウールは、非常に柔らかいので施工が楽な反面、断熱性能がかなり劣ります。
対して、ロックウールはグラスウールと似た材質ですが、かなり密実で断熱性能が高いです。
Yoshitaka Uchino密実で断熱性能が高く、
施工性も良いです。
断熱材は湿気が入ると痛んでしまい、断熱性能が大きく落ちます。
そのため、ロックウールには防湿性能の高いビニルの袋に入っています。
これをタッカーで止めれば、必要な防湿性能が保たれるようになっています。
建物全体を断熱材で包むイメージ


茨城の家では、2階から順次、断熱材を施工してゆきました。
大きな吹き抜け・ヴォイドがあるため、2階の天井・壁に先に断熱材を貼る必要があるからです。


吹き抜けには足場を利用して、丁寧にロックウールを施工してゆきます。



建物全体を断熱材で包むイメージで、
しっかりと断熱性能を高めることが大事です。
90mmの厚さのロックウールは、かなり高い断熱性能が期待できます。
最近では、スタイロフォームタイプの断熱材を使う傾向が高まっています。
厚さ30〜40mm程度で、ロックウール90mm〜100mm程度の高い断熱性能が期待できます。


私たちもスタイロフォームタイプの断熱材を、床や天井などに使うことがあります。
壁面に関しては、配線などとの関係上、ロックウールの方が良いように思います。
次回は、内部下地工事です。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。



