木造戸建住宅の工事の流れ〜デザインコンセプトと大事な配管計画・配管工事・管の勾配と太さ・給水管と排水管〜|茨城の家18・東京の建築設計から

前回は「木造戸建住宅の工事の流れ〜「切り取られる空」と「自分だけの空」・木造建築と通気層・呼吸する木材・外壁下地の胴縁〜」の話でした。

目次

配管工事:管の勾配と太さ

茨城の家:配管工事(新建築紀行)

外壁の工事が一段落し、内部の配管工事がドンドン進み始めます。

電気の配線や給水配管は、線も菅も細いので、あまり深く考えなくても工事は進みます。

排水菅や雨水菅は菅の太さも大きく、水平に配管するときは勾配を取らなければなりません。

Yoshitaka Uchino

事前によく設計を検討して、
丁寧に設備図面を描くことが大事です。

特にトイレの排水管は、管の太さが最も大きいので、慎重な設計・工事が大事なポイントです。

キッチンには水とお湯の給水、食洗機の給水と雑排水の排水管が必要です。

茨城の家:配管工事(新建築紀行)

給水管と排水管

茨城の家:配管工事(新建築紀行)

茨城の家では給水管を1箇所に集約して、そこから分岐させて施工する方法にしました。

出来るだけ柱の少ない「すっきりとした広いリビング」を作るために、少し構造的に無理をしています。

そのため、構造のコア部分の基礎と柱が、非常に多くなりました。

Mana Muraki

「広いスペースに給水管を集約する」が
合理的ですね。

デザインコンセプトと大事な配管計画

茨城の家:模型(新建築紀行)

茨城の家は「貫入するテラス」が最も大事なポイントです.

このテラスには雨の時は雨水が貯まるので、雨水の排水管が必要です。

Yoshitaka Uchino

実は最初の設計だったこともあり、
この雨水の排水管を考えてなかったのです。

現場で工務店の担当者と、最もシンプルなデザインにすることを相談しました。

そして、雨水排水管を「壁面内におさめる」方法で施工しました.

茨城の家:配管工事(新建築紀行)

この雨水排水管が外側に露出しては、デザインが大きく異なってしまいます。

Yoshitaka Uchino

「たかが排水管」ではなく、この排水管の工事は
非常に大事なポイントでした。

茨城の家:パースペクティブ(新建築紀行)

基礎のスリーブ(配管を通すための穴)を開けてなかったので、排水管のルートを検討しました。

Mana Muraki

うまく基礎がない部分に排水管を下ろして、
必要な勾配をとって配管できましたね。

次回は、床下地工事です。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

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