竣工写真撮影で気づく新たな発見〜思いがけないイメージの撮影・自然の光のゆらめき・光を空間にすくいとる・撮影しながら思いつくこと〜|撮影現場の話2

前回は「竣工写真撮影〜大泉学園の家・建築空間のテーマと撮影のアングル・コンセプトを写真に表現・光るカメラマンの撮影アイデア・柱と人の動き〜」の話でした。

目次

自然の光のゆらめき:光を空間にすくいとる

新建築紀行
大泉学園の家(新建築紀行)

私たちの作品で、多く登場するスリット窓。

House-Oの和室のスリット窓は様々な検討をして、位置や幅の寸法などを決定しました。

時間による光の入り具合が変化する為、スリット窓のデザインはディテールを詰めて設計しました。

竣工写真を撮影しながら、スリットから差し込む自然の光をゆっくり眺めます。

イメージ通りの
光ですね。

綺麗な光が
掬い取れたね。

スリットからの絞られた、美しい光の様相をみていると、あることに気づきました。

新建築紀行
大泉学園の家(新建築紀行)

この時間は、
庭にある植栽の木漏れ日が入り込むんだね。

先程までは、
見られなかった光景ですね。

揺らめいた感じがいいね。
動画撮影もしよう。

それはいいですね。
揺らめく自然のイメージですね。

新建築紀行
House-O Concept(新建築紀行)

スリットからの光の様々な様相をイメージして設計しましたが、木漏れ日のことは気づきませんでした。

木漏れ日がこんなにきれいに写るなんて、
思わなかったですね・・・

思いもよらないシーンに出会い、感動することもあります。

竣工写真撮影で気づく新たな発見:思いがけないイメージの撮影

新建築紀行
大泉学園の家(新建築紀行)

ここは机だから、
椅子を用意したら良かったかな?

・・・・・

撮影をしながら、より空間イメージを表現できる撮影方法を思いつくこともあります。

この机に腰かけて撮影すると、
いい絵になりそうだね。

ちょっとこの机に、
腰かけてみてくれる?

わかりました。
こんな感じですか?

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

あ、
いいですね!

ここは、村木さんが入っていた方が、
俄然いいね!

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

もう少し足を、
内側にお願いできますか。

設計段階では机として検討したので、

本棚を並べてみたら、
いいのかな?

椅子が
必要なのかな?

という思いでした。

「机に腰掛ける」というのは、思いがけない体験でした。

机に腰掛けるイメージは
なかったね・・・

椅子よりもこっちの方が
この空間にはマッチしますね。

思いがけないイメージの
写真になったね!

撮影しながら思いつくこと

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

階段の撮影では、階段を上がったり降りたり、あるいは階段に座って撮影していました。

ちょっとゆっくり
降りてみて下さい・・・

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

こんな
感じですか?

うん、
いいですね!

ここで、ふと思いついたアイデアがありました。

吹き抜けの梁に、
肘を置いて眺めてみようか。

設計の時は、
考えてなかったイメージですね。

そのイメージ、
いいですね。

新建築紀行
大泉学園の家(新建築紀行)

そして、私が階段を登って、吹き抜けに肘を置いてみました。

いい雰囲気
だね。

なんだか
楽しい気持ちになりますね。

その肘を、
こっちに向けてみて。

色々な提案がある中、私自身も新たな発見があって、とても楽しくなりました。

梁と階段が一体になったイメージで、ディテールを詰めて設計しました。

このような撮影によって、梁が自然と空間に溶け込むようなシーンになりました。

梁が映える感じが
しますね。

竣工写真は、下記からご覧ください。

新建築紀行

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