竣工写真撮影〜大泉学園の家・建築空間のテーマと撮影のアングル・コンセプトを写真に表現・光るカメラマンの撮影アイデア・柱と人の動き〜|撮影現場の話1

前回は「リビングを1階にして良かったこと③〜大事な小さな子どもと家族の距離感・リビングを通って階段へ・子どもの成長・家族のコミュニケーションが生まれる住まい〜」の話でした。

目次

竣工写真撮影:大泉学園の家

新建築紀行
大泉学園の家(新建築紀行)

こんにちは。

いよいよ、大規模リノベーションの大泉学園の家が竣工しました。

今回は竣工写真撮影の話です。

竣工した建物を撮影する時は、いつもプロのカメラマンに依頼しています。

私たちは、いつもその時がとても楽しみです。

やっと完成が
見られる!

現場監理していると「建築が出来上がってゆくプロセス」がよく分かりますが、やっぱり完成は違います。

いよいよデザインした空間が現実のものとして、目の前に現れるのが楽しみです。

設計の時、ディテールにも
こだわったあの空間・・・

どんな
空間になっただろう・・・

とわくわくします。

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

撮影の出来は、天気にも左右されます。

今回も晴れた日で、
本当によかったね。

そうですね。
光の入り具合もよさそうですね。

撮影は様々なシーンを撮ります。

そこで、午前中から夜景の撮れる時間まで一日がかりになります。

光や影によって、その空間でベストな時があります。

撮影中私たちは常に、時間の経過による空間の変化を意識しています。

建築空間のテーマと撮影のアングル:コンセプトを写真に表現

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

こんにちは!

いつも撮影をお願いしているカメラマンの方が、いらっしゃいました。

こんにちは。
今回もお願いします。

非常に良い写真をたくさん撮影してくれる、建築写真撮影の第一人者の田岡信樹さん。

カメラマンの方には私たちから、アングルやこの様に撮ってほしいというお願いもします。

建築空間のコンセプトやテーマに対して、私たちが考える「撮影して頂きたいアングル」があります。

他には、カメラマンの方の感性で良いと思う構図を撮影していただきます。

私たちでは想定していなかったような発案もしていただき、新たな発見もあります。

人物が入るとスケール感が把握しやすいので、私も撮影に参加しました。

それじゃ、
村木さん、お願いします。

はい、どんなポーズが良いか
お知らせください。

まずは、
階段を上がってください。

こんな感じで
いいですか?

いいですね。
とてもいいですよ!

最初はいつも通り、建築の中で佇んだり、階段を上がり降りしていました。

やがて、

この建築は、柱を活かした撮影
写真が面白いな。

カメラマンさんが、アイデアを思いついたみたいです。

・・・・・

少し考えたカメラマンの田岡さん。

柱の周辺を
ぐるぐる周ってみてくれる。

こんな
感じですか?

そうそう。
周る時に柱に手も添えてみて。

光るカメラマンの撮影アイデア:柱と人の動き

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

元々小さな部屋に分かれていた木造の住まいをリノベーションした作品。

そのため、既存の柱がたくさん出てきましたが、「柱をテーマにした」作品です。

「あるもの活かして、ないもの作る」リノベーションのコンセプトを大事にしています。

そこで、既存の柱は撤去せずに全て残しました。

柱の存在をポジティブに
考えるシーンだね。

柱があることで、
空間に動きが出るのがよくわかる。

新建築紀行
大泉学園の家:竣工写真撮影(新建築紀行)

そうそう、
そんな感じで、どんどん歩いてみて。

こんな
感じですか?

もう少しゆっくり
歩いてみて下さい。

これで
いかがですか?

うん、
いいですね!

新建築紀行
大泉学園の家 Concept(新建築紀行)

リノベーションならではの「柱の森」のコンセプト。

林立する柱と人の関係をイメージしていましたが、このように「歩き回る」撮影は想定していませんでした。

「柱の間を動く」ことで、「人と建築の関係」が生まれます。

これは
気づかなかったですね。

さすが
田岡さんだね。

新たな
気づきですね!

新たな気づきも生まれて、楽しく朗らかに撮影が進みます。

これは、村木さんが入った
方が圧倒的にいいね!

私も被写体となり、なんだか緊張しながらも少し楽しい感じでした。

竣工写真は、下記からご覧ください。

新建築紀行

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