House-O竣工写真撮影の様子 3〜シルエットと建築〜

前回は「House-O竣工写真撮影の様子 2〜自然の光のゆらめき〜」の話でした。

大泉学園の家(YDS建築研究所)

建築の写真でよく見かける、人物だけがブレてシルエットのようになるシーンがあります。

あれは、人が走り去ったりしている
瞬間を捉えているのかな?

と思っていましたが、違いました。

実際は、カメラのシャッタースピードを遅くして、動く人物を撮影するという手法でした。

柱の間を
歩いてみて。

それでも、のんびり歩くとあまりシルエットの様にはなりません。

走るまでではなくとも、早歩きで何度も空間を行き来します。

この撮影は、
ちょっとした運動になるな。

と思った程、一日中動き回っていました。

大泉学園の家(YDS建築研究所)

今度は、柱の間のこの辺りを、
蛇行してみて。

こんな感じですか?

うんうん。
いいね。

そこの柱の辺りで、
もう一度、色々な動きをしてみて。

こういう感じでは、
いかがでしょうか?

いいね。

カメラマンの方が、たくさんの写真を撮影します。

緊張しながら、楽しみながら、柱の間を動き回りました。

カメラマンの方は、撮影モデルにもやる気を与えてくれる存在です。

大泉学園の家:竣工写真撮影(YDS建築研究所)

ちょっと、
待ってくださいね。

何かご要望が
ありますか?

ちょっと撮影した写真が多すぎて、
電池が切れました。

電池交換するから、
少し待ってください。

ここで、カメラマンの方が電池交換する間、小休憩です。

この時間で、
こんなにたくさんの建築撮影したのは初めてです。

カメラマンの方が「たくさん撮影する気になる」のは、設計者として、とても嬉しいことです。

大泉学園の家:竣工写真撮影(YDS建築研究所)

竣工撮影だけど、
村木さんの撮影会みたいだね。

ははは。
確かにそうですね。

良い写真、
たくさん撮りますよ!

嬉しいけど、
緊張するな・・・

緊張しながらも、たくさんの動き回る写真を撮影して頂きました。

大泉学園の家:竣工写真撮影(YDS建築研究所)

ここで、少し生活感・スケール感を出してみました。

生活感・スケール感を捉えるという点では、棚に本を並べる事も見せ方の一つです。

表紙が美しい建築の本などは、写真で映えるということもありますが

本を置くことで、本棚のサイズ・空間のスケールが把握し易くなります。

この辺りに、
この程度でいいですか?

もう少しこっちにも
置こうか。

その作品集の本を読んで、
足をここにして。

こんな感じですか。

そうそう。
いいね。撮りますよ!

大泉学園の家:竣工写真撮影(YDS建築研究所)

レイアウトなども考えながら配置します。

時間をかけてようやく出来上がったプロジェクトを、改めて目の当たりにすると感慨深いです。

その為、一つ一つの撮影にもとても強い思い入れがあります。

大泉学園の家:竣工写真撮影(YDS建築研究所)

思いを形にして表現する、それが誰かの為になるという事は、

やりがいを
感じるな。

と思いになります。

建て主に

この建築が
出来て良かった!

と思って頂き、私たちも

この建築を設計させて
頂いて良かった!

と思えるような設計を、これからも続けたいです。

竣工写真は、下記からご覧ください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次