前回は「リビングを1階にして良かったこと②〜リビングとつなげたテラス・空のテラス・無限の高さを持つアウトドアリビング・昼も夜もリビングと寄り添う「テラスの空間」〜」の話でした。
リビングを通って階段へ:子どもの成長
練馬の家で、一階をリビングにして良かった点が、もう一つあります。
それは、
「リビングを通らないと、
2階の各部屋に行けない」ことです。
子ども達が小さな頃は、
ママと一緒が
いい!
なんでも「親と一緒」になりますね。
でも、子ども達が成長するにつれ、
一人の
時間が欲しい!
子どもたちに自我が出てきます。
そして、「親と関わる」機会が少なくなっていく傾向があります。
これは、親の立場から見るとちょっと残念ですが、
それもまた、
子どもの成長ですね。
子ども達が中学生以降になると、自分の部屋に行きがちになります。
大事な小さな子どもと家族の距離感
もし、リビングが2階にあって、1階に個室があるプランのとき。
帰ってきた子ども達は、
ただいま〜!
「自分の部屋に直行」してしまうかもしれません。
練馬の家では、玄関からすぐリビングです。
豊島の家では、玄関脇にベンチを兼ねた階段をデザインしました。(上記リンク)
二階へ上がる階段へは、一度リビングを通ります。
子ども達が、すぐに2階の自室へ行こうとしても、リビングにいる親と顔が合います。
この時、
ただいま!
おかえり!
一言でもコミュニケーションが出ますね。
この「ちょっとしたコミュニケーション」を意識したプランです。
家族のコミュニケーションが生まれる住まい
玄関の目の前に階段があり、玄関入ってすぐにリビングがある練馬の家。
普通の家は、「玄関から廊下を通ってリビングに至る」のが多いでしょう。
玄関から
リビングが丸見えなのはちょっと・・・
というご意見にも配慮して、玄関に入って「直角の方向にリビングを配置」しました。
玄関にいらした方が、
「リビングを見よう」と意識しない限り、見えにくいです。
また、玄関の目の前の階段の段板が跳ねだしているので、「跳ね出した段板」によって視線を遮ります。
リビング奥の
キッチンは、来客者から見えにくいと思います。
オシャレな・美しい空間づくりを目指しますが、
住む方の気持ちを、
第一にしています。
階段と一体化したベンチは、家族同士でどこかに出かける時に、
パパ、
ちょっとここで荷物の確認!
あっ、そういえば、
カメラもう一台あった方がいいね!
家族同士で、様々な会話が生まれるでしょう。
少しでも家族のコミュニケーションが生まれやすく、楽しい家を生み出したいと考えています。
次回は上記リンクです。