前回は「本棚の壁:リノベーション設計のプロセス③」の話でした。

本棚の収容量をさらに増やし、限られた空間をいかに使い易くするかを検討し、設計を進めます。
沢山の本を収納する本棚の設置のため、「プチロフト」を作るデザイン。
そこで、このロフト壁面の本棚を延長することを、思いつきます。
子供部屋と2階ホールを間仕切る壁を本棚とします。
デザインの方向性を、社内でディスカッションする時は、盛り上がります。


本棚の壁というコンセプトにしよう!



本に囲まれた、迫力のある空間になりますね!
ここで一つ問題が出てきます。
それは、このプロジェクトが新築ではなく、リノベーションであることです。
ロフト部分の壁面内には、既存の柱があります。
そこで、その部分は壁をつくり奥行の浅い本棚とします。





子供部屋との境部分には主要構造がないから、
本棚を部屋を仕切る壁にしよう。



既存の軸組構造も、しっかり把握して進めよう。



軸組を活かしたデザインを、検討します。


また、子供部屋と2階ホールを本棚で仕切る場合、アクセスの考慮も大切です。
どん、と大きい本棚が鎮座していては行き来できません。
そこで、本棚の一部を開けることで開口としました。





本棚の一部を開けて、本の世界へ入り込むイメージにしよう。



コンセプトが固まってきましたね。
こうして「本棚の壁」というコンセプトが、はっきり固まりました。
模型と図面で、建主に説明します。





本棚で壁を作って、本棚の一部を開けます。



お子様たちは、「本の世界」に入ってゆくように
各自の部屋にゆきます。
面白い発想ですね。
この設計が良いと思います。
ぜひ、この案で進めて下さい。
こうして、デザインの大枠が固まり、詳細を詰めてゆきます。
竣工写真等は、下記サイトからご覧ください。