戸建住宅リノベーション・リフォーム設計プロセス⑤〜本棚の壁・建築基準法・増築・申請〜|東京の建築設計

前回は「戸建住宅リノベーション・リフォーム設計プロセス④〜本棚の壁・本の世界・軸組構造〜」の話でした。

目次

リノベーションと建築基準法

本棚の壁:模型(新建築紀行)

こんにちは。

今回は、法規とリノベーションの話です。

リノベーションによって、柱・梁などの主要構造物に手を入れない場合は、建築確認申請などの申請は不要です。

申請は不要ですが、建築基準法に適合するように設計する必要があります。

床を貼る場合は、延床面積が増えますので「増築」となります。

「増築」は、建築基準法上、「建築の一部」なので、原則として申請が必要です。

ただし、増築の建築確認申請は、既存建物の合法なども示す必要があり、なかなか大変です。

増築するから、
建築基準法の扱いを確認しなければ。

このプロジェクトの計画地は、防火地域ではないです。

10平米未満の増築ならば、
建築確認申請が不要だ。

確認申請は手間・費用・コストがかかるから、
できるだけ避けるようにしよう。

増築面積と確認申請

本棚の壁:コンセプト(新建築紀行)

増築部分の床面積は、
どのくらいになる?

6畳より少し小さいくらいで、
9平米ほどです。

それだけなら、
増築の確認申請は不要だね。

本棚の壁:模型(新建築紀行)

階段上のプチロフトは、
床面積に算入されないと思うけど・・・

市役所の
建築指導課に確認します。

建築基準法の確認

本棚の壁:パースペクティブ(新建築紀行)

そこで、建築指導課に確認しました。

建築確認申請は、民間の建築確認審査機関に提出することが多いです。

そのため、申請に関することは、基本的に審査機関に問い合わせます。

本棚の壁:模型(新建築紀行)

民間に門戸が開かれた確認申請の業務ですが、最終的な権限は自治体の建築主事(建築長官)が保有しています。

そのため、重大なことは自治体に確認することが大事です。

木造二階建ての個人邸のリノベーションを
設計しています。

一部増築を含み、
9平米程度増築します。

防火地域街なので、10平米未満は建築確認申請不要ですが、
階段上のロフトは「床面積対象とならない」でよろしいでしょうか?

ロフトの広さ・高さは
どのくらいですか。

広さは1畳程度、
高さは1,200mmほどです。

その規模ならば、
「床面積」とは見做しません。

本棚の壁:模型(新建築紀行)

自治体の建築指導課に、
確認取れました。

ロフトは
延床面積対象外です。

OK、これで
申請なしで済むね。

しっかりと法規制を確認しながら、設計を進めてゆくことが大事です。

そして、子ども部屋の詳細を詰めてゆきます。

竣工写真等は、下記サイトからご覧ください。

新建築紀行

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