前回は「アイデア:道空間~石神井公園の集合住宅・練り歩く体験・建築の余白・道空間の復権~」の話でした。
アイデア:道空間~石神井公園の集合住宅・練り歩く体験・建築の余白・道空間の復権~|東京の建築設計から
街から集合住宅へつながる道空間
目次
道空間と中庭・広場
今回は、石神井公園の集合住宅における道空間の話です。
石神井公園の集合住宅において、階段を広場の上部に配置しました。
そして、動線を中庭=広場と関係付けました。
Yoshitaka Uchino
階段を上がり下がりする際、
広場の空間を感じて欲しい。
経済効率が優先されがちな集合住宅において、広場と道空間を作りたいと考えました。
小さな広場の中に階段を挿入することで、道空間を立体的に展開しました。
立体街路の道空間
階段は中庭と同じホワイトで仕上げました。
広場の空間に、階段の道空間が溶け込んでゆくイメージです。
建築内部の道空間として廊下があります。
廊下を広場・階段と接続し、内部に引き込まれた道空間がつながってゆくように設計しました。
立体街路のような象徴的な空間となっている階段の道空間は、踊り場のデザインを円弧にしています。
踊り場の求心的な空間によって、昇降する運動に遠心力のような力が加わり、
気持ちよく階段を
上がり下がりします。
階段からは、広場と石神井公園の壮大な自然を眺めることが出来ます。
この立体的「道空間」は、様々な旅の中で経験した道空間から着想を得ています。
地中海の美しい島々 7〜不思議な魅力の階段の空間・ミコノス島・ギリシャ〜|東京の建築設計から
不思議なすごく細い階段のある路地空間
ミコノス島の少し傾斜した階段のある、心地よい道空間。(上記リンク)
そんな道空間を「建築の中に作ってみたい」といつも考えています。
集合住宅を設計する際には、
自然と建築を積極的に関係づける
ことを考えています。
経済効率が最優先されることが多い、集合住宅において、合理的に道空間を生み出しました。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。
次回は上記リンクです。