アイデア:道空間~石神井公園の集合住宅~|東京の建築設計から

前回は「アイデア:揺らめく自然 1~練馬の家~」の話でした。

目次

道空間と建築

今回は、「道空間」の話です。

集合住宅に足を踏み入れた瞬間に喪失する都市の道の空間。

この道の空間を復権させ、集合住宅の内部に都市から「道の空間」を、引き込みたいと考えています。

階段や共用廊下などの空間を、閉ざされた空間としないで、「街に開きたい」と考えています。

道空間が、建築の内部を巡るように設計しています。

公私の空間を相互浸透させることで、
空間を活性化します。

ミコノス島で「歩いて楽しい道空間」を体験した話をご紹介しました。

石神井公園の集合住宅:アクソノメトリック(Copyright : YDS)

建築の余白の全てに、積極的意味を持たせることを考えています。

階段と共用廊下という余白の空間が、住まい手の生活のシーンに彩りを与えるイメージです。

自然の変化、光・風の変化によって、
空間も変化します。

石神井公園の集合住宅では、階段を中庭の中に配置しました。

中庭の道空間

階段を上がり下がりする中で、中庭の自然や石神井公園の自然を感じる事が出来ます。

必要である階段を中庭の中に配置し、共用部の面積を出来るだけコンパクトにしました。

経済性を最優先する賃貸集合住宅では、共用空間よりも住戸が優先される傾向があります。

経済的・法規的合理性を意識しながら、
パブリックスペースのコンセプトを大事にしています。

模型(Copyright : YDS)

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。


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