前回は「プロセス 2 : 熊本の家 2〜発展するイメージ〜」の話でした。
建築デザインと建築工事費
今回は、合理的に設計をすることで、うまく建築費・工事費をコストダウンする話です。
建築家に設計を依頼する時は、どのようにお考えでしょうか。
オシャレなデザインを
作ってくれそう。
カッコいい住まいを
つくって欲しい。
機能的で、しっかりした建築を
つくって欲しい!
様々なご期待を頂いている一方で、
費用は
高めになりそう・・・
建築費が思っていたより
高くなるのでは・・・
というお考えがあると思います。
合理的設計による建築費のコストダウン
私たちは設計する際に、建主のご要望に沿った建築を、オリジナルコンセプトと独自技術でつくることを考えています。
合理的に設計することを、
考えています。
建築費には様々な要素がありますが、中でも構造体・躯体のコストが最も高くかかります。
建築を構成する最も重要な要素であり、手間と材料がかかるからです。
建物や構造によりますが、概ね総建設費の1/3程度のコストが、構造体・躯体にかかります。
構造体・躯体を合理的に設計することが、
コスト抑制の最優先課題です。
デザイン性を最優先しながら、建築構造の仕組みを合理的に設計することが大事です。
地震と建物:建物にかかる地震力
構造体と地震のことを考えてみましょう。
世界有数の地震国である日本。
建築する際は、皆様「地震に強い建物を」とご要望されると思います。
「地震とは何か?」を考えてみましょう。
地震は地面が揺れて、建物に振動・力を加えます。
この地面が揺れるのは「地震波」という「揺れの波」によります。
この「地震波」は、構造学・物理学的には、「加速度が発生すること」になります。
地震は波ですが、ここでは簡略化して、「加速度aが重量mの建物にかかる」と考えます。
建物にかかる力Fは、運動方程式により「F=ma」となります。
そのため「建物の重量mが大きいと、地震力Fが大きくなる」ことになります。
耐震性を高くするためには、建物を頑丈にすること、地震力を小さくすることが大事です。
建物には、大きく分けて、鉄筋コンクリート造・鉄骨造・木造の三種類があります。
それぞれの構造の特性をよく理解して、
構造をスリムに設計ことが大事です。
スリムな構造体は重量が軽くなるため、耐震性がアップします。
頑丈で、スリムな構造体の耐震性の高い建物を設計すること。
それは非常に合理的な設計となり、大きなコストダウンになります。
次回は上記リンクです。