設計・デザインのプロセス①〜設計とデザインのプロセス・本棚の柱のアイデア〜|東京の建築設計

前回は「デザインのアイデア①〜切妻屋根の駅舎・日本古来の建築デザインを活かす・様々なアイデア・コンセプトをデザイン・地域に開かれた駅舎・駅の公共性と人々の空間〜」の話でした。

目次

建主の要望とコンセプト

本棚の家 1:リビング(新建築紀行)

こんにちは。

Mana Muraki

私たちの仕事で、最初のひらめきや
「こんな感じにしよう!」と決まる時があります。

本棚の家1を例にして、その過程をイラストでご紹介します。

建主は、膨大な量の本をお持ちでした。

これらの本・書籍をまとめて収納できる本棚を希望していた建主。

建主

本棚の沢山ある家に、
リノベーションして欲しい。

このように、ご依頼いただきました。

また、もともと対面式のキッチンだった既存の空間。

キッチンに関しては、

建主

キッチンは、
あまり見えない位置にして欲しい・・・

具体的なご要望を頂きました。

本棚の家 1:リビング(新建築紀行)

この「建主の要望」から考えたアイデアがあります。

Mana Muraki

キッチンが
見えにくいように、か・・・

Mana Muraki

でも、キッチンを完全に分けると、
リビングが小さくなってしまう・・・

Mana Muraki

部屋を完全に分けないで、
キッチンが見えにくいように出来ないかな・・・

ここで、アイデアを思いつきました。

Mana Muraki

一列ずつの細長い本棚を並べて、
ルーバーのようにしたらどうだろう・・・

間仕切りは壁ではなく、本棚にするアイデアです。

Mana Muraki

少し隙間を開けて、柱状の本棚を
並べてみて・・

Mana Muraki

本棚が列柱のようになって
キッチンとリビングの空間を分ける、のはどうだろう・・・

このようなテーマで設計を進めました。

設計とデザインのプロセス:本棚の柱のアイデア

本棚の家 1:プロセス(新建築紀行)

設計のプロセスをご紹介します。

まずご要望の本棚を作ります。

本棚の家 1:プロセス(新建築紀行)

そして、本棚を一列ずつにカットします。

本棚の家 1:プロセス(新建築紀行)

そして、部屋に配置します。

本棚の家 1:プロセス(新建築紀行)

それを円弧上にカーブさせて、キッチンとリビングをやんわりと仕切ります。

本棚の家 1:プロセス(新建築紀行)

いくつかの本棚を、円弧の中心にスポットライトを置きます。

本棚の家 1:プロセス(新建築紀行)

夜間には、キッチンからライトを照らすと放射状に光が漏れてきます。

新建築紀行
本棚の柱:リビング(新建築紀行)

このような流れで、設計しました。

Mana Muraki

このアイディアをもとに、図面を作成して
具現化していき、実現しました。

新建築紀行
本棚の柱:1/20模型(新建築紀行)

具体的に本棚のサイズや本棚同士の隙間をスタディする際には、模型を作って検証しました。

Mana Muraki

こういう検証は、CGも良いですが、
模型の方がリアリティがあって良い面があります!

次回は上記リンクです。

 竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

新建築紀行

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