前回は「デザインのアイデア①〜切妻屋根の駅舎・日本古来の建築デザインを活かす・様々なアイデア・コンセプトをデザイン・地域に開かれた駅舎・駅の公共性と人々の空間〜」の話でした。
建主の要望とコンセプト

こんにちは。

私たちの仕事で、最初のひらめきや
「こんな感じにしよう!」と決まる時があります。
本棚の家1を例にして、その過程をイラストでご紹介します。
建主は、膨大な量の本をお持ちでした。
これらの本・書籍をまとめて収納できる本棚を希望していた建主。



本棚の沢山ある家に、
リノベーションして欲しい。
このように、ご依頼いただきました。
また、もともと対面式のキッチンだった既存の空間。
キッチンに関しては、



キッチンは、
あまり見えない位置にして欲しい・・・
具体的なご要望を頂きました。


この「建主の要望」から考えたアイデアがあります。



キッチンが
見えにくいように、か・・・



でも、キッチンを完全に分けると、
リビングが小さくなってしまう・・・



部屋を完全に分けないで、
キッチンが見えにくいように出来ないかな・・・
ここで、アイデアを思いつきました。



一列ずつの細長い本棚を並べて、
ルーバーのようにしたらどうだろう・・・
間仕切りは壁ではなく、本棚にするアイデアです。



少し隙間を開けて、柱状の本棚を
並べてみて・・



本棚が列柱のようになって
キッチンとリビングの空間を分ける、のはどうだろう・・・
このようなテーマで設計を進めました。
設計とデザインのプロセス:本棚の柱のアイデア


設計のプロセスをご紹介します。
まずご要望の本棚を作ります。


そして、本棚を一列ずつにカットします。


そして、部屋に配置します。


それを円弧上にカーブさせて、キッチンとリビングをやんわりと仕切ります。


いくつかの本棚を、円弧の中心にスポットライトを置きます。


夜間には、キッチンからライトを照らすと放射状に光が漏れてきます。


このような流れで、設計しました。



このアイディアをもとに、図面を作成して
具現化していき、実現しました。


具体的に本棚のサイズや本棚同士の隙間をスタディする際には、模型を作って検証しました。



こういう検証は、CGも良いですが、
模型の方がリアリティがあって良い面があります!
次回は上記リンクです。