木造戸建住宅の工事の流れ〜膨らむ設計イメージ・石膏ボードの施工と内部空間の表出・内部壁面下地工事・建築基準法と工法と仕様〜|茨城の家23・東京の建築設計

前回は「木造戸建住宅の工事の流れ〜建物全体を断熱材で包むイメージ・断熱性能と施工性が高いロックウールの施工・電気配線工事と断熱材〜」の話でした。

目次

内部壁面下地工事

茨城の家:内壁下地工事(新建築紀行)

満遍なく断熱材が貼られたら、内部の壁・天井の下地にプラスターボード・合板を施工します。

木造住宅では、柱・梁にプラスターボードを直に施工することもあります。

厚み7~9mm程度の合板を、横胴縁のように組んで下地を作ると、ガッチリします。

この横胴縁によって、地震などで柱・梁が揺れた時も、ずれが吸収されます。

その結果、表面に発生するひび割れなどが、少なくなります。

Mana Muraki

大工さんたちの
知恵ですね。

建築基準法と工法・仕様

豊島の家:外観(新建築紀行)

豊島の家は「準耐火建築」でしたので、このように木材で下地を組むことが出来ませんでした。

準耐火建築等の建築基準法の法令がある場合は、その法令に従う「仕様と認定番号」が定められています。

強化石膏ボードを使用するなどの場合、「どのように施工する必要があるか」が認定ごとに厳密に定められています。

Yoshitaka Uchino

「設計者が自由に変更すること」は、
出来ないのです。

これらの仕様は、材料をつくるメーカーごとに仕様書があり、それに従う必要があります。

Yoshitaka Uchino

設計時に仕様書などを
丁寧にチェックして、設計に反映します。

膨らむ設計イメージ:石膏ボードの施工と内部空間の表出

茨城の家:内壁下地工事(新建築紀行)

下地を組み終わった部分から、石膏ボードを丁寧に貼ってゆきます。

仕上げ前の状況の中、ボードが貼られると「自然光を受けたらどのようになるのか」のイメージが確認できます。

Yoshitaka Uchino

この吹き抜けは「北側の柔らかな光を打ち砕いて、1階に光をもたらす」
イメージです。

茨城の家:内壁下地工事(新建築紀行)

こちらの吹抜は、南側の強い光を打ち砕いて、1階に光をもたらします。

2階の吹き抜け部分にボードが貼られ、打ち砕かれた光が1階に舞い降りてくるイメージが分かります。

茨城の家:模型(新建築紀行)
Yoshitaka Uchino

この小さな吹き抜けを介して、
自然の光が柔らかく広がってゆきます。

茨城の家:天井下地工事(新建築紀行)

建設会社の担当者の提案で、納戸は壁・天井を桐合板で仕上げました。

Mana Muraki

桐の「ほのかな匂い」が、
現場でも感じられます。

次回は、内部の仕上げ工事が進み、フローリングを貼り始めます。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

新建築紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次