白い城壁が美しい小田原城〜滑らかなコンクリートの表面仕上げ・リアルな実物大フィギュア「小田原評定」〜|小田原城2・建築設計と旅と歴史

前回は「街にそびえ立つシンボル・小田原城〜天守閣へのヴィスタと街づくり・構造ではなく化粧材の「表層的な仕上げ」の石たち〜」の話でした。

目次

白い城壁が美しい小田原城:滑らかなコンクリートの表面仕上げ

New Architectural Voyage
小田原城(新建築未来紀行)

小田原駅からほど近いところにある小田原城を、久しぶりに訪問しました。

戦国時代において、日本最大規模の城郭建築だった小田原城。

現在ある小田原城は、完全復元でありますが、「日本最大規模」であるため、堀も広いです。

New Architectural Voyage
小田原城(新建築未来紀行)

小田原城の正門前から、入って行き、天守・本丸へ向かいます。

New Architectural Voyage
小田原城(新建築未来紀行)

堀同様、小田原城は全体的に広いのが大きな特徴です。

訪問した時期は、桜満開の季節の直前であり、大勢の訪問者で賑わっていました。

小田原城全体が広いために、「賑わっていた」にも関わらず、上の写真のように「無人の写真」を撮影できました。

上の写真中央付近に天守が見え、天守まで距離があることが感じられます。

New Architectural Voyage
小田原城(新建築未来紀行)

さらに進んでゆくと、先ほどの広い外堀に対して、内堀に出会いました。

鉄筋コンクリート造の再建による小田原城は、メンテナンスが大変よく、城壁の白さが際立っています。

新建築紀行
姫路城の桜(新建築紀行)

現存十二天守の一つであり、国宝でもある姫路城は白い壁が一際美しく「白鷺城」とも呼ばれます。

現存十二天守

・姫路城(兵庫県姫路市)

・彦根城(滋賀県彦根市)

・犬山城(愛知県犬山市)

・松江城(島根県松江市)

・松本城(長野県松本市)

・丸亀城(香川県丸亀市)

・丸岡城(福井県坂井市)

・宇和島城(愛媛県宇和島市)

・備中松山城(岡山県高梁市)

・高知城(高知県高知市)

・弘前城(青森県弘前市)

・松山城(愛媛県松山市)

再建の小田原城と姫路城の比較は困難ですが、小田原城の白さもまた美しいと感じました。

コンクリートの仕上げがとても滑らかであり、小田原城再建の施工レベルの高さが分かります。

リアルな実物大フィギュア「小田原評定」

New Architectural Voyage
小田原城(新建築未来紀行)

早速、内堀の橋を渡って、小田原城内深くに入って行きます。

New Architectural Voyage
小田原城(新建築未来紀行)

一際大きな門が見えてきました。

小田原城の風格を表すかのような、巨大な門です。

New Architectural Voyage
小田原城(新建築未来紀行)

この門の内部に入ることが可能であり、有名な「小田原評定」の実物大人形が展示されています。

New Architectural Voyage
歴代北条家当主:左上から時計回りに、北条早雲、北条氏綱、北条氏政、北条氏康(Wikipedia)

いわば「戦国時代の最後」を飾った北条家。

豊臣秀吉に抵抗し抜き、ここ小田原城で15万人以上の豊臣軍と死闘を演じました。

その際に、事実上の当主であった北条氏政が逡巡したのが「小田原評定」です。

このように「等身大フィギュア」があるのは、とても良いです。

模型も出来るだけ実物に近いのが良く、モックアップを作ることが望ましいです。

モックアップに関する話を、上記リンクでご紹介しています。

次回は、さらに小田原城深く進み、本丸に向かいます。

New Architectural Voyage

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次