前回は「アアイデア:都市広場 〜練馬の家・住まいの広場・アウトドアリビング・「無限の吹き抜け」を持つ空間・「木に囲まれた空間」で過ごすイメージ〜」の話でした。
住宅の広場:子どもたちが楽しい空間
今回は、熊本の家における都市広場の話です。
熊本の家では、白い箱に「ヴォイド=テラス」を貫入させるのが基本コンセプトです。
シンプルな白い箱の空間に、直方体のヴォイドをつくり、その外部テラス=ヴォイドから光と風が駆け巡ります。
男の子が三人いるご家庭の住まいを設計するにあたり、
男の子たちが
楽しめるテラスが欲しいな・・・
「子どもたちが楽しめる空間」を考えました。
子ども達に、住まいの空間で
のびのびと過ごして欲しい・・・
このテラスは三方を囲まれた「住宅の広場」であり、子どもたちが楽しい空間です。
子どもたちが身近に感じるテラス
この住宅は、三人の子ども向けですが、当初は子ども部屋を二つにしました。
子どもたちが小さいうちは、
みんなで寝るので、部屋は2つで良いです・・・
大きくなったら、それぞれ別の個室が
持てるように、将来間仕切れるようにして下さい・・・
「将来部屋を分割できるように」という建主のご要望を頂きました。
そこで、
広場のテラスの
両側に子ども部屋を配置しよう・・・
この住宅における「広場の空間」を子ども部屋とつなげれば、
子どもたちが、テラスで楽しんで
過ごしてくれると良いな・・・
子どもたちが、テラスと外部空間を身近に感じられます。
子ども達が部屋と屋外の広場の空間を、
駆けめぐるイメージです。
そこで、2階のテラスを、どのように配置するかを考えました。
テラスを子ども部屋で挟み、もう一方には廊下を隣接させました。
広場と道空間の積層
2つの子ども部屋と廊下という、3つの空間に隣接するテラスです。
そして、テラスの広場としての機能を高めました。
テラスを中心とする回遊性が創り出せないか、
と考えました。
回遊性によって様々な動線が生まれ、空間に深みが出ます。
廊下と子ども部屋が、テラスを囲むようにデザインしました。
子ども部屋に挟まれたテラスは、子ども達にとって格好の広場となるでしょう。
このテラスは、両側の子ども部屋と廊下から出入りできる「開かれた空間」です。
上を見上げれば空が見えます。
少し赤色に染まる夕日をテラスから眺めると、空にはいろいろな色があることを改めて感じるでしょう。
廊下の道空間とテラスの広場の空間が積層して、空間に深みを与えるイメージです。
廊下からはテラス越しに空が見えて、家の様々な空間から空を眺めることができます。
都市に開かれたこの広場の空間は、
家族の憩いの空間です。
テラスからは空・街・阿蘇の山々を眺めることの出来、この住宅特有の貴重な空間となるでしょう。
完成写真は、下記からご覧ください。
次回は上記リンクです。