山の中の木のホテル:設計プロセス③〜大自然の中の開放的な木造空間・木質のおおらかな客室のイメージ・「地域に開いたホテル」のコンセプト〜|東京の建築設計

前回は「山の中の木のホテル:設計プロセス②〜大自然の中の建築イメージ・群造形の建築デザイン・柱梁のグリッド構造と片流れの構造デザイン〜」の話でした。

目次

大自然の中の開放的な木造空間

オーガニック・ルーフ(新建築紀行)

大自然の中にある「山の中の木のホテル」の最も大事なコンセプトは、

「大自然の中の開放的な木造空間」
です。

ある程度の客室を備えるホテルですが、ボリュームを分割して五つの建築に分けました。

オーガニック・ルーフ(新建築紀行)

五つのボリュームの建築群をデザインするにあたり、「建物と建物の間の空間」を活かすことを考えました。

内外共に木の質感の
建物です。

建物と建物の間の外部空間は、建物の外壁によって囲まれます。

外部の自然の樹木を楽しみながら、
建物の優しい木質空間を味わえます。

この外部空間を「開かれた広場」のようなイメージで考えています。

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オーガニック・ルーフ(新建築紀行)

木質のおおらかな客室のイメージ

オーガニック・ルーフ(新建築紀行)

今回の建物はホテルなので、日常の住まいとは少し異なるデザインとします。

プライバシーも確保しながら、住宅よりも開放的なつくりとしています。

大きな窓で、
外部の自然を取り込もうと思います。

新建築紀行
豊島の家:リビングとテラス(新建築紀行)

私たちが設計する建築は、内部空間から空や自然が楽しめるように考えています。

室内から
空の空間が見えるのは素敵ですね。

新建築紀行
蚕糸の森アパートメント:リビング(新建築紀行)

室内から、樹木や空がどのように見えるのかをスタディして、開口部の位置やサイズを決定します。

窓をとれるところは大きく、外部とのつながりも重視しています。

天井も勾配をとり高めにすることで、空間に広がりが生まれます。

「地域に開いたホテル」のコンセプト

オーガニック・ルーフ(新建築紀行)

一つ一つの客室はゆとりあるタイプとなります。

そこで、基本的にはファミリーを対象と考えています。

旅ならではの開放感を
持って過ごして欲しい。

大人も子供も自然の中で、
のびのびと過ごしてほしい。

建主の考えに共鳴し、デザインを進めてゆきます。

オーガニック・ルーフ(新建築紀行)

メイン棟では、受付やレストラン、ショップの他にワークショップなどを開催します。

「地域に開いたホテルとなって欲しい」
というコンセプトです。

あの棟で、
今日のイベントをやっているんだ!

と様子がわかりやすいように、客室棟よりも大きな窓としています。

オーガニック・ルーフ(新建築紀行)

ホテル敷地内の、外部空間も積極的に利用してもらえる様な設計としています。

この地域の緑を守る為に、植樹体験を出来るスペースや

自然の中で思い切り体を動かす、プレイパークのような計画をしています。

少し贅沢な非日常空間を楽しみながら、
地域に親しまれるホテルを目指します。

そして、地域と共にホテルと建築が成長してゆくイメージです。

新建築紀行
吉祥寺の集合住宅:外観(新建築紀行)

吉祥寺の集合住宅(Forests of Grids)は、住まい手が楽しむ中庭の樹木が、外部からも見えます。

新建築紀行
吉祥寺の集合住宅 パースペクティブ(新建築紀行)

建築と自然と都市・地域が
つながってゆくといいな、と思います。

これから、設計を詰めてゆき、実施設計を進めてゆきます。

そして、工事会社を選定し、費用も考慮しながら調整を行います。

新建築紀行

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