前回は「高知の旅と建築 1〜歴史的名所に佇む建築と坂本龍馬〜」の話でした。
坂本龍馬記念館
明治維新の立役者とも言える坂本龍馬の記念館「坂本龍馬記念館」を訪問しました。
非常に勢いのある建築デザインで、桂浜に向かってボリュームが迫り出しています。
当時は、藩が公国のような存在であった日本。
その日本において、「脱藩」をして幕末維新の世界に飛び込んだ一人が、坂本龍馬でした。
当時、特に土佐藩からは多数の脱藩者を出しましたが、「実際に脱藩する」のは大変な勇気が必要でしょう。
脱藩して、
幕末の風雲に飛び込む!
日本を洗濯
するぜよ!
勇躍した龍馬。
坂本龍馬の思いを形に
様々なガラス張りのボリュームが組み合わさったデザインの記念館。
設計コンセプトは様々あると思いますが、「ボリュームが組み合わさっている」特徴的なデザイン。
このデザインは、龍馬を表彰しているのでしょう。
日本を救うためには、
犬猿の仲の二つの大勢力が手を結ぶべき!
薩摩と
長州が手を握るぜよ!
「薩長同盟の立役者」となった坂本龍馬。
実際「坂本龍馬がどのように活動したか」は不明な点が多いです。
それでも、非常に明確で衝撃的な足跡を残した坂本龍馬。
ボリュームが重なるデザインは、薩長同盟で「薩長が手を結んだ」ことをデザインで表現しているのかもしれません。
龍馬の海外への思いをデザイン
ガラス張りのボリュームの内部では、自然光で満たされた、非常に明るい空間です。
大きくキャンティしたボリュームを支えている太いワイヤーが見えます。
鉄骨の柱を貫入している緑色のスチールワイヤーが、あの「桂浜へ飛び出した」デザインをもたらしています。
室内からは桂浜が広がり、「桂浜の空間」が室内に取り込まれています。
雄大な桂浜の向こうは、坂本龍馬が活躍した幕末も今も海外となります。
高台にある坂本龍馬記念館だからこそ、見られるこの素晴らしい光景。
そして、それを最大限活かしたデザインです。
海の向こうには
エゲレス(イギリス)やメリケン(アメリカ)がある・・・
桂浜を前に、坂本龍馬もまた遠い異国に思いを馳せたのでしょう。
桂浜にある坂本龍馬像は、桂浜を見据え、そして外国の国々をじっと見つめています。
美しく雄大な桂浜と、それを臨むことができ、「坂本龍馬を具現化した」かのような記念館の建築。
高知・土佐を訪れた際は、ぜひ坂本龍馬記念館と桂浜を訪問することをオススメします。
次回は下記リンクです。