前回は「個人邸のリノベーションの設計と監理〜練馬の家・とても役立つ「昔の工事写真」・既存建物の軸組を図面化して設計・工事現場で色々と考えるデザイン〜」の話でした。
個人邸の設計にとりかかる前の話:大事な計画地の現地調査
こんにちは。
今回は、どのような感じで設計を進めていくのかについての話です。
私たちのオフィスで、まずは打ち合わせをします。
では、計画地を拝見に
伺います。
その後、計画地へ行きます。
現地に実際に言って詳細に調査することは設計において、とても重要な業務です。
計画地と周辺環境の雰囲気が実際どのような感じなのかを確認します。
行ってみて、初めて気が付くこともあります。
普通の住宅地でも、地域で様々な特色があります。
ここは
南側に開けた土地ですね。
そうですね。
南側採光を意識して欲しいです。
自然の光が降り注ぐ
空間を考えます。
などと、建主と話します。
設計コンセプトと計画地の様々な条件
この豊島の家の計画地は商業地域で、周囲もにぎやかな様子です。
前の通りは
車の行き来が多いですね。
はい、
とても賑やかな商店街です。
そして、計画地付近に神社もある、普通の住宅地とはだいぶ異なる状況です。
神社は樹木が多く、
2階からは、地域のシンボルの
神社の森も見えそうだな・・・
など考えながら、設計のコンセプトを考えます。
そして、この豊島区からは高度成長期のシンボルでもあるサンシャイン60が見えます。
住まいから、サンシャイン60が見えたら
いいかもな・・・
「建物のヴォイド」としてテラスをデザインすることは、早い段階で決定しました。
ヴォイドの向きや配置などは、デザイン性優先ですが、
せっかくだから、
サンシャイン60が見える方向にしよう!
ちょうど計画地からサンシャインなどの池袋の街に向かう向きに、テラスを配置しました。
こうして、設計コンセプトと計画地の様々な条件を組み合わせて、設計が進んでゆきました。
テラス周囲のサッシュの
ディテールは、シンプルになるように工夫しよう!
建物のデザインは、近隣との建物の関係も確認します。
出来る限りお隣さんと窓の位置は、ずれている方がいいですよね。
そのようなことにも配慮して、計画します。
ここに窓をつけると、相手の家からの視線が
気になりそうです。
そうですね。
お互い気にならない方だ良いですね。
近隣の開口位置も
しっかり押さえて設計を進めます。
この様に計画地の様子を知ることから始まります。
現地を知ることで、設計案のイメージもより膨らみます。
それぞれの地域の特色を活かして、建主や周囲に配慮した計画をしています。