前回は「戸建住宅の工事現場のプロセス:現場監理と設計のイメージ〜建築の原初の姿と模型・ドローイングが持つ力〜」の話でした。
目次
箱型の建築とフラットルーフ
今回は、屋根工事です。
豊島の家は、切妻屋根などの傾いた屋根ではなく、フラットルーフと呼ばれる平な屋根です。
Yoshitaka Uchino
箱型の
建築です。
水平な屋根のイメージですが、雨などの水のことを考えると「完全に平ら」と いうわけにはいきません。
勾配をつけて、
雨水を流す必要があります。
「外観は平ら」ですが、屋根の面は「ほぼフラット」ですが、1/50〜1/100程度の勾配をつけます。
そして、パラペットという立ち上がりをつけて、
「箱型」に見せるのです。
まずは、その勾配をつけるための下地をつけます。
そして、パラペットによって「雨勾配を隠す」工夫をして、箱型のデザインとします。
屋根下地工事:雨勾配と排水溝
そして、雨水などを排水溝に集めて、雨樋に流すための穴を開けます。
この建築では、2本の雨樋が対のデザインになるように、近くに寄せて配置しました。
下地ができたら、構造用合板を貼って、少し斜めの勾配屋根をつくってゆきます。
このように少しずつ念入りにカットして、構造用合板を貼ってゆきます。
そして、構造的にも安定感があり「水が漏れない屋根」がつくられます。
これで屋根が組み上がりました。
この後に防水工事をしっかりして、防水対策をします。
次回は、防水工事の話です。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。