前回は「豊島の家 3〜基礎のコンクリート打設〜」の話でした。
今回は、いよいよ木造の柱・梁が1日で立ち上がる上棟・建前です。
クレーン車が来て、柱と梁を一気に組み上げてゆきます。

この日は大工さんと一緒にサッシュ業者・電気業者・配管業者など職人さんが大勢来て、手伝います。
僕が仕事を始めた2004年頃は、地方ではまだ柱や梁を大工さんが一生懸命、一本一本手で加工していました。
今は、正確さ・価格面での優位性で、ほとんど機械加工の「プレカット」による柱と梁です。
機械で正確に作った柱と梁を、上棟前日から現場に搬入します。

建物が組み上がって行く様子は、
とても感動的です。
そして、一般的な木造2階建の規模の建築なら1日で組み上げます。


建築の概形が一気に出てきます。
柱が整然と立ち並び、場所によって様々な大きさの梁せい(高さ方向の長さ)の梁が組み上がります。
茨城の家の上棟と、比較してみましょう。


1階のリビングです。
大きな吹き抜けのある建築で、その様子が上棟すると分かります。
上棟の時は建主にも出来るだけお越しいただいて、一緒に見ていただきます。
建主も「こうなっているんだね」と模型やCGでご説明した空間を、実物で肌で感じ実感してくれます。



私たち設計者も、上棟の際に
空間の構成・スケール感を再確認します。
そして、これから本格化する現場監理に向けて、準備します。
次回は、「上棟とイメージ」の話です。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。