戸建住宅リノベーションのデザインコンセプト〜既存の建物と構造を活用・構造補強とデザイン・梁を均等に配置・デザイン的秩序を生む〜|練馬の家3・東京の建築設計

前回は「戸建住宅リノベーションの設計コンセプト〜アウトドアリビング「木のテラス」・リノベーションの対象範囲・リノベーションと増築・既存の庭を活かす・既存の構造軸組と建築費〜」の話でした。

目次

デザインコンセプト:既存の建物と構造を活用

練馬の家:解体工事(新建築紀行)

今回は、デザインコンセプトと構造補強の話です。

前回から解体が進んで、柱と梁が全て露出しました。

この家は建築時の図面がありませんでしたので、現地調査と図面の復元が大事なポイントでした。

リノベーション前は、1階のリビングと和室はシンプルな箱でした。

練馬の家:コンセプト(新建築紀行)
Yoshitaka Uchino

二部屋に分かれていた空間を一体化して、
広いリビングルームを作ろう。

これは、設計の初期段階に思ったことです。

練馬の家:模型(新建築紀行)

そして「余白のような空間」で、有効活用されていなかった庭に着目しました。

庭を「アウトドアリビングの空間」にして、

Yoshitaka Uchino

外にも広がる
リビングをつくろう!

Mana Muraki

テラスの空間は、
子どもが喜びそうですね。

これが、デザインの最初のコンセプトです。

アウトドアリビングは、光や風などの自然が感じられる空間で「無限大の高さを持つ」貴重な空間になります。

構造補強とデザイン

練馬の家:解体工事(新建築紀行)
Yoshitaka Uchino

シンプルな箱のリビングを、
どうデザインするか?

これが、次に考えたことです。

Yoshitaka Uchino

構造補強も
含めたデザインにしよう!

Mana Muraki

デザインが構造補強を兼ねるのは、
良いアイデアですね。

既存の梁は整然と架けられていますが、昔のつくりなので断面が少し小さめでした。

柱は十分にありましたが、

Yoshitaka Uchino

もう少し梁を
補強したい・・・

Yoshitaka Uchino

そうだ。
補強した梁をデザインにしよう!

こう思いつき、一気にデザインが進みました。

梁を均等に配置:デザイン的秩序を生む

練馬の家:デザインプロセス(新建築紀行)
練馬の家:アクソノメトリック(新建築紀行)

既存の梁を補強して、均等に「同じの梁せいの梁」を配置して、空間に秩序を生み出すコンセプトです。

この時は設計のコンセプトを再確認しながら、既存の軸組の状態を確認しています。

次回は、「解体して分かること」の話です。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

新建築紀行

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