前回は「戸建住宅リノベーションの設計コンセプト〜アウトドアリビング「木のテラス」・リノベーションの対象範囲・リノベーションと増築・既存の庭を活かす・既存の構造軸組と建築費〜」の話でした。
デザインコンセプト:既存の建物と構造を活用
今回は、デザインコンセプトと構造補強の話です。
前回から解体が進んで、柱と梁が全て露出しました。
この家は建築時の図面がありませんでしたので、現地調査と図面の復元が大事なポイントでした。
リノベーション前は、1階のリビングと和室はシンプルな箱でした。
二部屋に分かれていた空間を一体化して、
広いリビングルームを作ろう。
これは、設計の初期段階に思ったことです。
そして「余白のような空間」で、有効活用されていなかった庭に着目しました。
庭を「アウトドアリビングの空間」にして、
外にも広がる
リビングをつくろう!
テラスの空間は、
子どもが喜びそうですね。
これが、デザインの最初のコンセプトです。
アウトドアリビングは、光や風などの自然が感じられる空間で「無限大の高さを持つ」貴重な空間になります。
構造補強とデザイン
シンプルな箱のリビングを、
どうデザインするか?
これが、次に考えたことです。
構造補強も
含めたデザインにしよう!
デザインが構造補強を兼ねるのは、
良いアイデアですね。
既存の梁は整然と架けられていますが、昔のつくりなので断面が少し小さめでした。
柱は十分にありましたが、
もう少し梁を
補強したい・・・
そうだ。
補強した梁をデザインにしよう!
こう思いつき、一気にデザインが進みました。
梁を均等に配置:デザイン的秩序を生む
既存の梁を補強して、均等に「同じの梁せいの梁」を配置して、空間に秩序を生み出すコンセプトです。
この時は設計のコンセプトを再確認しながら、既存の軸組の状態を確認しています。
次回は、「解体して分かること」の話です。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。