前回は「練馬の家 2〜設計コンセプトと解体工事〜」の話でした。
今回はデザインコンセプトと構造補強の話です。
前回から解体が進んで、柱と梁が全て露出しました。
この家は建築時の図面がありませんでしたので、現地調査と図面の復元が大事なポイントでした。
リノベーション前は、1階のリビングと和室はシンプルな箱でした。


二部屋に分かれていた空間を一体化して、
広いリビングルームを作ろう。
これは最初に思ったことです。
そして「余白のような空間」で、有効活用されていなかった庭をアウトドアリビングにして、



外にも広がるリビングをつくろう!



テラスの空間は、
子どもが喜びそうですね。
これが、デザインの最初のコンセプトです。


アウトドアリビングは、光や風などの自然が感じられる空間で「無限大の高さを持つ」貴重な空間になります。



シンプルな箱のリビングを、
どうデザインするか?
これが、次に考えたことです。



構造補強も含めたデザインにしよう!



デザインが構造補強を兼ねるのは、
良いアイデアですね。
既存の梁は整然と架けられていますが、昔のつくりなので断面が少し小さめでした。


柱は十分にありましたが、



もう少し梁を補強したいな。



そうだ。
補強した梁をデザインにしよう!
こう思いつき、一気にデザインが進みました。
この時は設計のコンセプトを再確認しながら、既存の軸組の状態を確認しています。
次回は、「解体して分かること」の話です。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。