木造戸建住宅の工事の流れ〜大きな正方形ガラスブロックの柔らかい光・精密なガラスブロック工事・具現化する内部空間イメージ〜|茨城の家11・東京の建築設計

前回は「木造戸建住宅の工事の流れ〜ガルバリウム鋼板の屋根・外壁材の施工と透湿防水シート・工事中に内部空間のイメージを膨らませる〜」の話でした。

目次

大きな正方形ガラスブロックの柔らかい光

茨城の家:透湿防水シート貼工事(新建築紀行)

外壁下地の工事が進む中、このデザインで特徴的な大きなガラスブロックを施工します。

茨城の家では、吹き抜けに面する外壁に大きな正方形のガラスブロックを2つ設置しました。

普通のガラスではなく、ガラスブロックにした理由は2つあります。

茨城の家:模型(新建築紀行)

吹き抜けに面する外壁が南東側に面しており、広い空き地があるため、強い日差しが入ります。

Yoshitaka Uchino

そこで、日差しを和らげ、
柔らかな光のイメージを考えました。

日差しを和らげると同時に、夜はガラスブロックから内部の照明の光がこぼれ落ちます。

Yoshitaka Uchino

ガラスブロックの光が、
都市を照らすイメージです。

Yoshitaka Uchino

この二つの理由から、
ガラスブロックを配置しました。

ガラスブロックの面は出来るだけ大きくしたいので、柱から柱まで目一杯にしました。

そして、ガラスブロックによる「光の壁」を「象徴的な光」にしようと考えました。

Yoshitaka Uchino

シンプルな正方形の
デザインにして・・・

Yoshitaka Uchino

「正方形の光」を
生み出そうと考えました。

そこで、ガラスブロック面を「対の正方形」にしました。

茨城の家:模型(新建築紀行)

精密なガラスブロック工事

茨城の家:ガラスブロック工事(新建築紀行)

これだけ大型のガラスブロック面の施工は大変そうです。

ガラスブロック工事が始まりました。

まずは、ガラスブロックを納めるためのアルミのサッシュ枠を壁面に設置します。

そして、ガラスブロックを一つずつ施工してゆきます。

ガラスブロックは一つの面あたり13×13=169個で、これが2面です。

個数が多いため、細い鉄筋で面を小さく分割して慎重に施工してゆきます。

茨城の家:ガラスブロック工事(新建築紀行)

ピンク色の細い糸が見えます。

Yoshitaka Uchino

糸を張って「水平をきちんととりながら」
丁寧に施工してゆきます。


ガラスブロック同士の間にはモルタルを薄く塗って、ブロックを固めてゆきます。

Mana Muraki

まさに
職人芸ですね。

具現化する内部空間イメージ

茨城の家:パースペクティブ(新建築紀行)

大きなガラスブロック面をデザインした現代建築は、たくさんあります。

その中、初めての作品で「大きなガラスブロック面」を「ガラスブロックの壁」として考えました。

茨城の家:アクソノメトリック(新建築紀行)

ガラスブロックを透過する自然光は、淡くゆらめきます。

そのイメージを、ガラスブロックの工事を見ながらイメージしました。

Yoshitaka Uchino

そして、具現化してゆく
空間をイメージしました。

茨城の家:リビング上部の吹抜(新建築紀行)

次回も、ガラスブロック工事が続きます。

次回は上記リンクです。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

新建築紀行

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