前回は「木造戸建住宅の工事の流れ〜コンクリート打設・コンクリートを流して撹拌・金物施工・アンカーとホールダウン〜」の話でした。
コンクリート基礎の養生期間と上棟
コンクリートを流して、養生期間を設けます。
その養生期間の間に、コンクリートが化学反応を起こして、固まってガッチリします。
コンクリートは2日ほどで、概ね固まりますが「養生期間」は非常に大事です。
コンクリートがしっかり固まる前に、次の工事を進めてしまうとコンクリートの品質に問題が出ます。
季節・天候を考慮して、
しっかりコンクリートが固まる状況を想定します。
そのタイミングを見計らって、大安・友引などの良い日取りに上棟・建前となります。
構造図をもとに加工された柱と梁が搬入され、クレーンで持ち上げます。
今日はサッシュ屋さん・電気業者さん・配管業者さんなどが手伝いに来てくれました。
持ち上げた梁を、大きな金槌でコーンコーンと叩いて、接合部をしっかり固めます。
そして、少しずつ全体の構造が組み上がってゆきます。
がっちりした柱と梁の軸組
大きなクレーンが、柱や梁を持ち上げる様は、
迫力があります。
柱の断面の大きさは全て同じですが、柱は配置する場所によって高さ(梁せい)が大きく異なります。
スパンが飛んでいるところ、構造的に重要な部分の梁せいは大きくなります。
この建築では、最も大きい梁せいは390mmでした。
写真を見ると、実に様々な梁があることが分かります。
構造軸組模型と上棟
構造模型と比較してみましょう。
1/30の木造軸組模型を
作成しました。
実際の柱・梁の構造を、しっかりと綿密に再現した軸組模型。
この模型は1/30のスケールなので、木造軸組の状況がとても良くわかります。
かなり詳細に作って
いて、迫力がある模型です。
試みに、この軸組模型に「地震が発生した」前提で、指で何箇所か少し押してみます。
すると、「地震=押した指の力」に対して、木造軸組が「しっかりと支える状況」が分かります。
こうして軸組が組み上がってゆくと、建築の姿が少しずつ現れてきます。
そして、自分の頭の中にあるイメージが具現化してゆくのが分かります。
次回も上棟が続きます。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。