前回は「様々なデザインの具体的展開〜建主希望の「2階リビング案」のデザインと検討・建主の希望ではない「1階リビング案」の具体的検討・既存の庭の積極的活用〜」の話でした。
建主の明確な要望とデザインの多角的検討
こんにちは。
個人邸の大規模リノベーションの練馬の家では、建主からいくつか要望を頂きました。
その要望の中には、
新たなリビングは、
今のように1階ではなく、2階にしてください。
非常に明確な要望がありました。
建主の要望の「2階リビング案」の検討を重ねて、模型を作成しました。
少し柱が多いですが、
柱を活かしたデザインです。
建主の要望には反しますが、「1階リビング案」も検討を重ねて、模型を作成しました。
元々リビングだったので、
柱が少ないですね。
建主の「2階リビング」のご要望の理由は、
今のリビングが
少し暗い感じなので、明るくしたいです!
そこで、「明るいリビング」になるように工夫しました。
窓を大きくして、
庭を活かして、自然の光が燦々と降り注ぎます。
これらの「1階リビング案」と「2階リビング案」の設計をまとめ、建主に説明します。
建主へ二つの案の説明:「明るいリビングの空間」を求めて
まずは、ご要望のあった2階リビング案です。
既存の柱が、
室内に沢山出てきます。
そこで、家具のデザインで
工夫しました。
作り付けの机や
棚を設置して、柱を活かします。
こんなに柱が、
出てきてしまうのですか?
大切な構造なので、
柱は既存のままになります。
2階なので、梁を補強して、
一部の柱は取れます。
できるだけ、
既存の柱・梁は活かしたいと思います。
2階建てなので、2階の柱は梁で補強すれば、一部の柱を抜くことができます。
一方で、「既存の柱を抜く」のは結構大変な面もあります。
コストがかかり、構造的合理性を確保するのが大変な場合もあります。
不可能ではありませんが、建物の全容が不明である場合は「既存の構造を活かす」方針です。
そして、2階は元々8本程度柱があるので、減らしても6本程度の柱が残ります。
リビングは明るい感じですが、
どうかな・・・
建主は、迷っていました。
次に、1階リビング案を説明します。
リビングを、
1階にする案も検討しました。
既存の柱も少なく、
広々としたリビングになります。
お庭があったところを、
テラスにしました。
テラスは、
とても良いですね。
窓を開ければ、
アウトドアリビングとして過ごせます。
これなら、
明るいリビングになりそうですね!
建主は「1階リビング案」に大きな興味を持ってくれたようです。
建主の要望とは異なるデザインと建主の大きな納得
元々は、あまり活用されていなかったお庭を木製テラスにする案です。
全面的にデッキを配置して、
リビングと連続した外部空間になります。
それは
とても楽しそう!
サッシュを交換して、
窓を大きくして、自然の光がたくさん入ってきます。
とても
明るいリビングになりそうですね!
リノベーションにおいて、サッシュの交換はコストがかかる傾向がありますが、
元々大きなサッシュがあった
部分なので・・・
それほど大きなコストをかけずに、
サッシュが大きく出来ます。
大きなコストが
かからないのは良いですね。
建主には、小さなお子様がいらっしゃいました。
お子様にも
楽しんでいただけると思います。
そういう子どもが
楽しい場所は良いですね!
私たちの要望は
「2階リビング案」でしたが・・・
こうして、具体的に両方の案を比較すると、
「1階リビング案」の方が良さそうですね・・・
「1階リビング案」に
して下さい。
両案の内容を伝え、私たちが推薦する「1階リビング案」を、採用していただきました。
建主とともに、大枠の設計を決定しました。
そして、詳細な検討に入り、さらに設計を進めていきます。
次回は上記リンクです。