地中海の美しい島々 11〜楽しい路地空間・日本の樹木とヨーロッパの樹木・東京大学の計画地と樹木・コンドル・ミコノス島・ギリシャ〜|東京の建築設計から

前回は「地中海の美しい島々 10〜みんなの公共空間・「広場で皆で集う」文化・街中の可愛い子猫が映える空間・ミコノス島・ギリシャ〜」の話でした。

目次

楽しい路地空間

ミコノス島の路地(新建築紀行)

ミコノス島の楽しい路地空間が続きます。

どんよりした空に、岩肌が多い山が続きます。

こうしてみると、日本の山々が
自然の緑に覆われていることを改めて感じます。

日本の樹木とヨーロッパの樹木:東京大学の計画地と樹木

建築家 ジョサイア・コンドル(Wikipedia)

かつて、日本が明治維新の際に学問が遥かに進んでいたヨーロッパから多数の先生をお招きしました。

建築もまた、先進国英国からジョサイア・コンドルを招聘し、工部大学校(東京大学工学部)で教えてもらいました。

東京大学の本郷キャンパスの前身は、加賀100万石の前田藩の上屋敷です。

実は、東大の本郷キャンパスは、当初上野公園周辺に計画されていました。

上野あたりの樹木を伐採すれば、
ちょうど大きな学校がつくれそうだ・・・

これに対して、英国からきたコンドルたちは、

あなた方は、
あのUenoの樹木を伐採してしまうつもりですか?

まあ、放っておけば、
樹木はまた勝手に成長するから・・・

実際、気候温暖な日本においては、樹木はそれほど大事な存在ではなかったのです。

これを聞いた、コンドルたちは、

No!No!
樹木はもっと大事にしてください!

Uenoのあの森は、
公園などにして、活かすべきです!

わ、分かりました・・・

日本よりも遥かに緯度が高い英国では、樹木を成長させるのが大変です。

「貴重な大きな樹木を大事にする」精神を持っていた英国の招聘教官たち。

この方達の反対がなければ、現代の上野公園はなくなっていたかもしれません。

大学も大事ですが、
それは、近くの屋敷跡が良いでしょう!

この意見によって、「上野近くの大きな屋敷」であった「100万石の前田家」の上屋敷が選ばれました。

そして、工部大学校となり、現在の東京大学本郷キャンパスに至ります。

ミコノス島の路地(新建築紀行)

淡いホワイトの壁面

ミコノス島の路地(新建築紀行)

路地の白い壁も、風情があってなんとも言えない、いい味を出しています。

真っ白ではなく、「淡いホワイト」という感じですね。

黒に近い茶色の床石に、白い壁が映えます。

路地を抜けて、少し広い場所に出てきました。

「広場」というほどではありませんが、伸び伸びしています。

人が歩くスケールで考えると「小さな広場」とも言える解放感ある空間です。

ミコノス島の路地(新建築紀行)

少し上を見てみると、段状に建物が連なっているのが分かります。

日本でも長崎などは、こういう「傾斜した土地に段状に建物が並ぶ光景が見えます。

肌色やオレンジに近い色もありますが、基本的に白で統一されていて、街並が整っています。

整然として、
とても美しいですね。

次回は上記リンクです。

新建築紀行

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