前回は「アイデア:道空間 2~石神井公園の集合住宅~」の話でした。

今回は、本棚の柱における、道空間の話です。
本棚の柱において、本棚を柱に見立てて空間をつくり、視線の交錯によって風景が変わることを意図しました。

LDKの内部空間に
「動きをつくりたい」と考えました。


本棚の配置を円弧状にして、中心をつくり、柱全体で照明器具のようになる事を意図しました。
円弧状の本棚に沿って動くことで、空間に変化を与えることを考えました。


本棚で本を探すとき、或いはリビングからキッチンへと本棚の前を通って向かう時。
そういう時に、円弧に配置された本棚のルートに沿って動きます。
その時、この本棚の周辺には「見えない道空間」が出来ます。
「キッチンとリビングで一体となった空間」という建主の御要望に対し、本棚の柱をルーバーに見立てました。


その広場の様な空間のLDKに道の空間を創り出すことを目論みました。
このように多義的な空間を創り出すことは、日々の生活にふくらみを与えます。



そして、空間に無限の広がりを与えると考えます。