追加工事のご要望とコスト管理〜建設会社との追加工事費の管理と協議・建主への報告と承諾・工事監理のプロセス〜|東京の建築設計から

前回は「坪単価の話〜木造戸建新築・建築費・工事費〜」でした。

目次

工事監理のプロセス

豊島の家:配筋検査(新建築紀行)

今回は、建主の追加の要望により「追加工事費が発生した時」の話です。

建設会社・工務店に作成頂いた工事見積書を私たちが査定した上で、工事会社が決まります。

その時点の見積書を元に、建主と建設会社・工務店の間で、工事請負契約を行います。

Yoshitaka Uchino

私たちは、法的にも「監理者」として
工事監理を行います。

工事監理は「設計図書通りに工事が進んでいるか」を、きちんとチェックすることが最も大事な事です。

Mana Muraki

工事中は、建主にも現場へお越し頂き、
工事の進行状況を確認頂きます。

その過程で多くの場合、建主から変更や追加の要望を頂くことが多いです。

建主の追加工事の要望とコスト管理

豊島の家:上棟(新建築紀行)
依頼者

キッチンにオーブンを
追加したいです・・・

依頼者

ここに木の棚を
追加して欲しいです・・・

工事中に、建主から色々なご要望を受けます。

建主も出来上がってゆく「我が家」を見てイメージが膨らんでゆきます。

「こうして欲しい」というご要望を頂くことは、大変嬉しいことです。

細かなことも含めて、私たちが建主の生活像をイメージして設計しています。

建主それぞれの方の個性・生活スタイルは、建主ご自身が最もよくご存じです。

そこで、

依頼者

ここに、
もう一つコンセントがあると良いのだけれど・・・

「コンセント追加」のご要望を頂くこともあります。

コンセント一つでも、「デザインに影響がある」ので、私たちが見栄え等検討させて頂きます。

その上で、コンセントや棚などの追加の要望をお受けします。

私たちの作品では「コンセントひとつ」程度の追加では、追加工事費は発生しないようにしています。

Yoshitaka Uchino

ご要望に関する追加費用に関しても、
私たちが監理します。

建設会社との追加工事費の管理と協議:建主への報告と承諾

豊島の家:キッチン施工(新建築紀行)

追加工事は、建設会社の工事費用の追加が発生します。

追加の内容を、私たちが設計図書などにまとめます。

Yoshitaka Uchino

そして、建設会社から追加工事の見積書を、
私たちに提出して頂きます。

工務店A

追加工事費は、
この金額になります。

豊島の家:上棟・1階リビングと二階吹抜(新建築紀行)

その金額の妥当性をチェックします。

Yoshitaka Uchino

建設会社に「オマケ」してもらうように
お願いする時もあります。

例えば、

Yoshitaka Uchino

これくらいで、
お願いできますか?

工務店A

そうですね。
了解しました。

建設会社と折衝して、追加工事費が決まります。

建主にとっては、

依頼者

コストアップは、
出来るだけ抑制したい・・・

「追加費用は抑えたい」と考えるのが当然であります。

一方で、追加工事費が発生したことによって、建設会社・工務店にも現実的な諸費用がかかります。

その間で、「建主に大きな負担がなく、建設会社・工務店にも適切な費用が見込めるよう」調整します。

豊島の家:下地工事(新建築紀行)

その追加工事見積書を、私たちが建主に提出します。

Yoshitaka Uchino

追加工事費は、
この金額となります。

Yoshitaka Uchino

本来かかり費用よりも、
少しオマケして貰っています。

依頼者

分りました。
この内容でお願いします。

ご了承頂きましたら、正式に「追加工事が発注」となります。

こうした「追加工事費」は、一度ではなく、何度かある場合もあります。

その場合も、工事中には全ての追加工事の見積書を私たちが管理します。

工事が完成・竣工する際に、それらの追加工事費と建築工事費の残金の合計が精算となります。

Mana Muraki

全ての金額の
合計を、しっかりチェックします。

そして、最終的な合計額を建主にお伝えします。

Yoshitaka Uchino

最終的な
金額は、こちらになります。

依頼者

分りました。
この内容で了解しました。

工事着工後も工事内容・コスト等に関して管理して、私たちが責任を持ちます。

豊島の家:サッシュ工事(新建築紀行)
Yoshitaka Uchino

工事中こそ「設計の正念場」と
考え、しっかり監理します。

Mana Muraki

そして、追加費用なども
しっかり管理します。

このように、建築工事の現場では、工事監理・管理をしっかり行うことが大事です。

弊社のサイトでは、大体の設計監理費・工事費用がシミュレーションできるシステム(上記リンク)がございます。

ご要望や地域差によりますので、目安が分かりますのでぜひご活用ください。

次回は上記リンクです。

新建築紀行

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