前回は「坪単価の話〜木造戸建新築・建築費・工事費〜」でした。
工事監理のプロセス
今回は、建主の追加の要望により「追加工事費が発生した時」の話です。
建設会社・工務店に作成頂いた工事見積書を私たちが査定した上で、工事会社が決まります。
その時点の見積書を元に、建主と建設会社・工務店の間で、工事請負契約を行います。
私たちは、法的にも「監理者」として
工事監理を行います。
工事監理は「設計図書通りに工事が進んでいるか」を、きちんとチェックすることが最も大事な事です。
工事中は、建主にも現場へお越し頂き、
工事の進行状況を確認頂きます。
その過程で多くの場合、建主から変更や追加の要望を頂くことが多いです。
建主の追加工事の要望とコスト管理
キッチンにオーブンを
追加したいです・・・
ここに木の棚を
追加して欲しいです・・・
などのご要望を受けます。
建主も出来上がってゆく「我が家」を見てイメージが膨らんでゆきます。
「こうして欲しい」というご要望を頂くことは、大変嬉しいことです。
細かなことも含めて、私たちが建主の生活像をイメージして設計しています。
建主それぞれの方の個性・生活スタイルは、建主ご自身が最もよくご存じです。
そこで、
ここに、
もう一つコンセントがあると良いのだけれど・・・
というご要望を頂くこともあります。
コンセント一つでも、「デザインに影響がある」ので、私たちが見栄え等検討させて頂きます。
その上で、コンセントや棚などの追加の要望をお受けします。
私たちの作品では「コンセントひとつ」程度の追加では、追加工事費は発生しないようにしています。
ご要望に関する追加費用に関しても、
私たちが監理します。
建設会社との追加工事費の管理と協議:建主への報告と承諾
追加工事は、建設会社の工事費用の追加が発生します。
追加の内容を、私たちが設計図書などにまとめます。
そして、建設会社から追加工事の見積書を、
私たちに提出して頂きます。
追加工事費は、
この金額になります。
その金額の妥当性をチェックします。
建設会社に「オマケ」してもらうように
お願いする時もあります。
例えば、
これくらいで、
お願いできますか?
そうですね。
了解しました。
建設会社と折衝して、追加工事費が決まります。
建主にとっては、
コストアップは、
出来るだけ抑制したい・・・
のが当然であります。
一方で、追加工事費が発生したことによって、建設会社・工務店にも現実的な諸費用がかかります。
その間で、「建主に大きな負担がなく、建設会社・工務店にも適切な費用が見込めるよう」調整します。
その追加工事見積書を、私たちが建主に提出します。
追加工事費は、
この金額となります。
本来かかり費用よりも、
少しオマケして貰っています。
分りました。
この内容でお願いします。
ご了承頂きましたら、正式に「追加工事が発注」となります。
こうした「追加工事費」は、一度ではなく、何度かある場合もあります。
その場合も、工事中には全ての追加工事の見積書を私たちが管理します。
工事が完成・竣工する際に、それらの追加工事費と建築工事費の残金の合計が精算となります。
全ての金額の
合計を、しっかりチェックします。
そして、最終的な合計額を建主にお伝えします。
最終的な
金額は、こちらになります。
分りました。
この内容で了解しました。
工事着工後も工事内容・コスト等に関して管理して、私たちが責任を持ちます。
工事中こそ「設計の正念場」と
考え、しっかり監理します。
そして、追加費用なども
しっかり管理します。
このように、建築工事の現場では、工事監理・管理をしっかり行うことが大事です。
弊社のサイトでは、大体の設計監理費・工事費用がシミュレーションできるシステム(上記リンク)がございます。
ご要望や地域差によりますので、目安が分かりますのでぜひご活用ください。
次回は上記リンクです。