前回は「本棚の柱:リノベーションの設計プロセス⑤」の話でした。

今回は、木造建物の構造・軸組の話です。
既存のプランから大幅に変更するリノベーションでは、構造への配慮も大事なことです。
リノベーションの際には、

既存の軸組を活かすことを
大事にしています。
老朽化した柱・梁を交換する、柱を補強に追加することもあります。
プランを変更する際に、壁の位置が変わるので、耐震壁の配置などの構造的配慮が大事になります。
図面上で検証することもできますが、模型で検証することにしました。



既存建物を、軸組模型でしっかり
把握しておこう。



筋交を、どう配置するかも
含めて検討します。


今回は、柱や梁の露出はありません。
柱・梁は全て仕上げの中に隠れますが、しっかりと構造を把握して、構造計画を行います。
昭和期に建てられた木造住宅は、全体的に「柱は十分だが、梁が小さめ」の傾向があります。
耐震性の確保には、筋交・耐震壁の適切な配置が必須であり、さらに構造材の検証も進めます。
軸組模型を見ながら検証を進めて、設計を進めます。





筋交・耐震壁の配置を、
模型と計算で検証しました。



特に問題なさそうです。
このように、模型と法規に合わせた構造計算で確認します。


他の模型と平行して照らし合わせながら検討を重ねます。
次回は1/10の模型の話です。
完成写真は、下記からご覧ください。