前回は「美術館の新築計画・設計のコンセプトとアイデア〜優しい木と強いコンクリート打ち放しのイメージ・空間を包み込む自然の光・水盤と建築・外界と建築を切り離す〜」の話でした。
森の中の図書館の新築計画・設計のコンセプトとアイデア

今回は、計画中の「森の中の図書館”Water Square”」のご紹介です。

自然あふれる計画地に
ゆっくり読書に浸れる空間を生み出します。
周囲は大きな樹木が多い公園で、スマホやネットが身近な世の中だからこそ、



「特別な読書の空間」を
作り出したいと考えました。
シンプルなコンクリート打ち放しのボリュームを大きな、コンクリート打ち放しの壁が貫きます。
コンクリート打ち放しのシンプルなボリュームを配置し、周囲を水盤で囲いました。
水面に浮かぶ建築が美しく映え、周囲の自然に溶け込むイメージです。


夕方から夜にかけては、建築は新たな表情を生み出し、水盤が夜景を彩るでしょう。
水盤によって公園から離れて、「読書の空間」へ向かう演出を考えました。
鉄筋コンクリート造と木造の混構造:優しさと強さの対比


建築は主に鉄筋コンクリート造で作られますが、内部空間は木造を主体で考えています。
令和に入ってから、耐火や防火に対する規制が大幅に緩和されました。



耐火建築物や
準耐火建築物でも、木造を作りやすいように・・・



そして、既存ストックの活用のために、
増築などをしやすいように・・・
このような国交省の考えから、防火の区画等を上手く計画することで、



大規模な木造による
空間が可能になりつつあります。


内部では、トップライトによって、コンクリート打ち放しの壁面が鮮やかに光ります。
そして、トップライトは季節によって大きく変わり、時事刻々変化します。



「光のうつろい」を感じながら、
読書に集中するコンセプトです。


スーッと光の動きが変化してゆく様子は、建築の内部空間を無限に彩るでしょう。
外部に対しては、閉じている部分と大きく開いた部分をつくり、メリハリある空間を目指しています。
優しい木の空間と、強いコンクリート打ち放しの空間の対比によって、静謐な空間を生み出そうと考えています。
次回は上記リンクです。