前回は「美術館の新築計画・設計プロセス〜「奥深い作品」に相応しい「奥深い空間」・未来への光を感じながら素晴らしい作品を鑑賞〜」の話でした。
美術館の新築計画・設計プロセス〜「奥深い作品」に相応しい「奥深い空間」・未来への光を感じながら素…
画家のための静謐な空間の個人美術館
目次
優しい木と強いコンクリート打ち放しのイメージ
人生の奥深い幸せと悲しみを描く事をテーマにしている画家のための個人美術館。
基本的な空間のイメージは「全体的に優しいイメージ」でした。
そして、その中に「強い・硬いイメージ」を具現化したいと考えました。
Yoshitaka Uchino
独特の筆致の表現を
目指す画家の内面をイメージしました。
そして、画家が「自ら追い求める絵」を目指すイメージです。
空間を包み込む自然の光
シンプルな切妻の木造の空間に、コンクリート打ち放しの壁面を貫入させました。
そして、「コンクリート打ち放しの壁が貫入」する部分から、自然の光が差し込みます。
優しく、そして硬い空間イメージを、刻々変化する自然の光が包み込むイメージです。
水盤と建築:外界と建築を切り離す
建築全体は、水盤の中に配置しました。
水によって「外界と建築を切り離す」イメージです。
そして、木・コンクリート・水という三つの要素によって、空間を作り出しました。
それらのイメージをまとめたのが、これらのドローイングです。
設計のプロセスでは、ディスカッションしたりスケッチしたりして、案を固めてゆきます。
そして、これらのドローイングを作成することは、
アイデアやコンセプトがより
深みを持ってゆきます。
リアルなCGや模型も良いですが、抽象的で重要な部分のみを取り出したドローイングも味があります。
そして、ドローイングを作成するプロセスでアイデアやコンセプトが深化・進化してゆきます。
次回は上記リンクです。