美術館の新築計画・設計のコンセプトとアイデア〜優しい木と強いコンクリート打ち放しのイメージ・空間を包み込む自然の光・水盤と建築・外界と建築を切り離す〜|東京の建築設計

前回は「美術館の新築計画・設計プロセス〜「奥深い作品」に相応しい「奥深い空間」・未来への光を感じながら素晴らしい作品を鑑賞〜」の話でした。

目次

優しい木と強いコンクリート打ち放しのイメージ

富山の美術館:コンセプトドローイング(新建築紀行)

人生の奥深い幸せと悲しみを描く事をテーマにしている画家のための個人美術館。

富山の美術館:コンセプトドローイング(新建築紀行)

基本的な空間のイメージは「全体的に優しいイメージ」でした。

そして、その中に「強い・硬いイメージ」を具現化したいと考えました。

Yoshitaka Uchino

独特の筆致の表現を
目指す画家の内面をイメージしました。

そして、画家が「自ら追い求める絵」を目指すイメージです。

空間を包み込む自然の光

富山の美術館:コンセプトドローイング(新建築紀行)

シンプルな切妻の木造の空間に、コンクリート打ち放しの壁面を貫入させました。

富山の美術館:コンセプトドローイング(新建築紀行)

そして、「コンクリート打ち放しの壁が貫入」する部分から、自然の光が差し込みます。

富山の美術館(新建築紀行)

優しく、そして硬い空間イメージを、刻々変化する自然の光が包み込むイメージです。

水盤と建築:外界と建築を切り離す

富山の美術館:コンセプトドローイング(新建築紀行)

建築全体は、水盤の中に配置しました。

水によって「外界と建築を切り離す」イメージです。

富山の美術館:コンセプトドローイング(新建築紀行)

そして、木・コンクリート・水という三つの要素によって、空間を作り出しました。

それらのイメージをまとめたのが、これらのドローイングです。

設計のプロセスでは、ディスカッションしたりスケッチしたりして、案を固めてゆきます。

そして、これらのドローイングを作成することは、

Yoshitaka Uchino

アイデアやコンセプトがより
深みを持ってゆきます。

リアルなCGや模型も良いですが、抽象的で重要な部分のみを取り出したドローイングも味があります。

そして、ドローイングを作成するプロセスでアイデアやコンセプトが深化・進化してゆきます。

次回は上記リンクです。

新建築紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次