前回は「子どもと釣りを楽しむひととき〜自然豊かな東京の奥地・奥多摩・氷川国際ます釣場・美しい水と釣りを楽しむ・釣ったマスを食べる体験〜」の話でした。
建築における光と影:日常生活の中の光と影
建築設計をする建築家は光と影を非常に大事にします。
いかに美しい自然の光を建築空間に取り込むか、は建築家にとって最重要テーマの一つです。
刻々変化する自然の光がどのように空間の中に入ってくるのか、を思い浮かべてイメージします。
そして、模型やCGで検証しながら設計を詰めてゆきます。
明るい光が美しく照り出されるためには、反対の影の役割が大事です。
影があってこそ、
自然の光が際立ちます。
日常生活の中では、光と影を感じる機会は少ないかもしれません。
昼間は明るく、夕方になるにつれて暗くなり、やがて暗くなる夜がやってくる毎日。
こうして、日々、光に対して敏感に過ごしているのが建築家たちです。
太陽の動きと影の移動を子どもと体験
小学校に行っている子どもの理科の勉強を教えていると、「太陽と影の向き」のテーマがありました。
太陽は東から昇って、
南に行って、西に落ちるんだね・・・
影はその逆になるね。
描いてみると分かるよ。
こんな
感じかな?
そう、今度
実験してみようか。
休日に子どもと一緒に比較的大きな公園に行きました。
少し気温が下がってきましたが、良い日和で日が当たるとポカポカします。
子どもたちはシャボン玉をたくさん出して、追いかけたりしてご機嫌です。
大きなシャボン玉が
できたよ!
ここで、「太陽の位置と影」の実験をすることを思いつきました。
バットを立ててみて、
太陽と影の移動の実験やってみようか。
うん。
楽しそう!
芝生の端の方で、バットを立てて影の位置と長さを確認します。
この時11:00で、「影の先端の移動」を確認するために、何か置こうと考えました。
石があると
良いんだけどな・・・
周囲に石がないので、代わりに葉っぱを置きました。
この日は、ほとんど風がありませんでしたが、さすがに葉では「ちょっとしたこと」で移動してしまいます。
なにか目印になる
モノはないかな・・・
そこで、持ってきていたあめ玉を影の先端に置きました。
このような感じであめ玉を置いておけば、「影の変化」はわかりやすいです。
今日の南中時刻は
11:26だから、もうすぐだね。
南中って、
なに?
今日、太陽が一番高くなる
時のことを言うんだよ。
25分後くらいに、
もう一度見てみよう。
じゃ、
遊んでいるね!
南中時刻になり、バットの影が少し短くなりました。
ほら、
さっきより少し影が短くなったね。
あっ、
本当だ!
太陽が高くなると、
影が短くなるんだね。
撮影する位置は大体同じにしていますが、三脚を立てていないので少し撮影位置・角度によるズレがあります。
お昼ご飯を食べて確認してみると、だいぶ影の位置が変わりました。
だいぶ
影の位置が変わったね。
さっきから50分くらい
経っているね。
南中を過ぎた後は太陽の位置が西へゆき、下がってくるので、どんどん影が移動してゆきます。
なんか、
面白いね・・・
今度は
飛行機で遊ぶ!
ゴムで飛ばす飛行機を持ってきたので、飛ばします。
今日は風がほとんどないですが、
こうやって
飛ばすよ!
飛行機を飛ばすのは結構楽しいようで、見ている僕も楽しみました。
どんどん長くなってゆく影:光と影を感じること
1時間余り飛行機や周辺の遊具で遊んで、影を確認に来ました。
あっ!
だいぶ長くなったね!
思っていたよりも、
かなり長くなったね。
影が長くなったので、撮影位置が同じでは写真の中に影が入りきらないです。
そこで、少し撮影の向きは同じで撮影位置はバットに対して後退しました。
影の長さが
最初の1.8倍くらいになったね。
34分後になると、どんどん影が長くなってきました。
これは、最初の影の
2倍より長そうだね!
影がどんな形に
なってきたと思う?
ちょっと
細長くなってきたね。
さらに37分後になると、グッと影が伸びてきました。
すごく細長く
なってきたね!
最初の影の長さと
どれくらい違う?
え〜っと、
最初の影の3つ分くらいかな?
影の長さは最初の3倍を超える長さになりました。
太陽高度がどんどん下がり、影はどんどん伸びました。
じゃ、そろそろ帰るから
準備して。
もうちょっと
いたいな!
また今度
来よう!
今日は一日良い日和で、太陽の光がとても眩しいです。
建築設計の際に「どのように影ができ、光をすくい取れるか」を考えていますが、このように「影の変化」を楽しみました。
影が動くのが
面白かった!
子どもたちも教科書で学ぶだけでなく、このように体験することを楽しんでいました。
こんなちょっとした実験は
子どもだけでなく、僕も楽しかったです。
影の伸びは理屈では当たり前ですが、実際に目の当たりにすると意外なほど伸びました。
設計で考えていることに関係することを、子どもと一緒に体験することが出来て実りある一日でした。
次回は上記リンクです。